第79期 将棋名人戦 第2局は、4月27日(火)28日(水)に福岡県飯塚市の「麻生大浦荘」で行われて、91手で先手の渡辺明名人が快勝。1勝1敗のタイに戻しました。
相掛かりから角交換へ進み、序盤から名人の構想する形へ。初日からリードを保ちながら、二日目の午後には優位な状況がはっきり。その後も手を緩めずに完勝という将棋で、渡辺明名人にとっては快心の内容だったと思います。これで勝負は振り出しに戻りました。第3局は、来週の5月4日(火)5日(水)に、名古屋市大須の「万松寺」で行われます。渡辺名人が勢いに乗って、一気にリードを奪うか、斎藤八段の粘り腰が出るのか、注目いたしましょう。
あ、それから、明日30日には、棋聖戦の挑戦者決定戦が渡辺名人と永瀬王座の間で行われます。名人にとっては息吐く間もない日程ですが、一発勝負の4強激突戦ですので、これも楽しみですね!
一方で、昨日お話した「竜王戦 6組ランキング戦」の準決勝ですが、長谷部浩平四段が小山怜央アマを破り、決勝へ進むことになりました。もし、小山アマが勝っていれば、6組ランキング戦でアマチュア棋士が決勝に進むのは史上初の快挙だったのですが、ベスト4止まり。ただ、これも史上二人目の快挙です。
そして今年の6組の決勝戦ですが、長谷部四段の相手は、昨年、プロ棋士編入試験を勝ち抜いて、30歳を超えてからプロになった、あの折田翔吾四段です。長谷部四段も年齢制限ギリギリ近くでプロ棋士になった苦労人ですが、折田四段は一度奨励会を退会したあとに編入試験で這い上がった、その上を行く大苦労人です。
こちらの決勝戦も5月の連休明けに実施される見込み。大変楽しみな対局ですので、注目致しましょう。