先週の桜花賞は、どうにも迷いに迷って、結果的に穴狙いに行って墓穴を掘ってしまいましたが、終わってみれば、レベルの高かった阪神JF(1分33秒1は歴代でも優秀)の1着2着が、そのまま1着2着。しかも、1分31秒1という歴史上最高レベルの決着でした。データを冷静に見る重要さを思い知った次第。
とはいえ、今週の皐月賞は難解なレースに見えます。人気は、参加メンバーが豪華だった共同通信杯を勝った⑦エフフォーリアと、年末のホープフルSを勝った⑧ダノンザキッドに集まると思います。⑦エフフォーリアは共同通信杯の勝ち方が強く見えますが、スローペースで前にいたことが第一の勝因。デビューから3戦、タイムの裏付けがなく、ハイペースになりがちな皐月賞で果たして通用するのか。また、タイムの裏付けがないのは⑧ダノンザキッドも同じ。ハイレベルなレースになった時に、どれだけの力が出せるのか。
この点は⑪ディープモンスターも同じです。ここ2戦はダービー仕様に武豊騎手に仕込まれてきた馬です。急遽、戸崎圭太騎手で参戦が決まりましたが、2000mでの時計的な裏付けはないですし、コーナー4つの中山での器用なレースも得意ではありません。ルメール騎手の①アドマイヤハダルにしても、過去4戦がすべてスローの上り勝負。皐月賞がスローの上り勝負になる可能性は100に5つもありません。
さらに、1番人気になるはずの⑦エフフォーリアの最大の問題は、主戦の横山武騎手です。関東リーディングを走る勢いはありますが、GⅠ実績はゼロ。また、穴人気になるはずのディープ産駒⑥ヨーホーレイクも岩田望騎手。こちらは重賞実績すらありません。経験の乏しい若手騎手が、GⅠの1番人気に応える事例を、私は見たことがありません(人気薄を着に持ってくることはありますけどね‥)。
以上のように、人気筋には不安材料だらけで、かつ、時計の裏付けのある馬がいません。こんなことは、ここ数年の牡馬クラシックでは珍しい。
敢えて、前哨戦で、「時計の裏付けのあるハイレベルなレース」があったとすれば、それは12月の朝日杯FS。この時の勝ち時計は1分32秒3ですから、ソダシの阪神JFよりも上でした。その時の2着③ステラヴェローチェと、3着⑯レッドベルオーブは、ここに出走して参ります。しかも人気が殆どありません。もちろん、朝日杯FSが近年、皐月賞やダービーに直結しないレースであることは重々承知の上ですが、かつてはナリタブライアン、ロゴタイプといった実績があったことをお忘れなく。
さて、皐月賞には、どの馬から入りましょうか? 今度こそ、大荒れの予感がいたします。あ、それから、土曜日から日曜日の天候にも注意。今回は、雨になる可能性が大です。重馬場、あるいは不良馬場まで有り得ます。やはり、コンセンサスから少し外れたところに妙味が出てきそう。