表題に「歴史的名牝アーモンドアイ」と書きましたが、恐らくは、「史上最強の牝馬」であり、史上最強の牡馬であるディープインパクトと比べても、どちらが上か? と議論の対象になる歴史的名馬、それがアーモンドアイだと思います。
だからこそ、今でも残念なのが「凱旋門賞挑戦」を断念したこと。ドバイのレースの後に、何があったかは知りませんが、アーモンドアイは国内に専念することになりました。しかし、秋の天皇賞を制覇しても、ジャパンカップを2連覇したとしても、今のアーモンドアイの評価が変わることはありません。むしろ、前人未到の凱旋門賞とか、アメリカのブリーダーズカップだとかで、欧米の代表牡馬・牝馬を蹴散らしてこそ、「史上最強馬」の称号が手に入るのだと思います。
実質上のオーナーである吉田勝己さんは何を考えているのでしょうか? もちろん、アーモンドアイの健康面への配慮があるのは間違いありませんが、このような馬に二度と会えないかもしれない状況下、春の判断はまだ自分の腹には落ちていません。
あの時は、1歳下のサートゥルナーリアに凱旋門賞挑戦を託す、という判断との組合せでしたので、まだ無理やり納得したのですが、サートゥルナーリアの距離適性が確認できていない状況下、競走馬アーモンドアイの目指す目標がブレてしまっている気がしてなりません。確かに、秋の天皇賞とJCを獲れば、GⅠ7勝となり、JRA顕彰馬は確定的です。同じく顕彰馬のロードカナロア産駒として、ディープインパクト⇒ジェンティルドンナ以来の親子顕彰馬を確実にしたいのかもしれませんが(それで、父ロードカナロアの種牡馬価値はまたアップしますが)、競走馬アーモンドアイの挑戦目標としては、少しショボい、ショボすぎる気がいたします。
せめて、香港カップくらいは目指すべきなのではないでしょうか? そこで、豪州・欧州・香港の強豪たちを蹴散らすことで、何とか、競走馬アーモンドアイのドラマを完結させることが出来る気がいたします。
それとも吉田勝己さんは、アーモンドアイが繁殖入りしたあとに、付けたい種馬を既に見つけたということなのでしょうか? それで、なるべくリスクの少ない国内競馬に専念させることにしたのかもしれませんが‥。