金融マーケットと馬に関する説法話

普段は資産運用ビジネスに身を置きながら、週末は競馬に明け暮れる老紳士の説法話であります。

【競馬】凱旋門賞挑戦馬の鞍上事情

2019-09-14 06:01:44 | 競馬

 日本から凱旋門賞に挑戦する馬の鞍上が決まりました。フィエールマンは予定どおりにC.ルメール騎手、ブラストワンピースには川田将雅騎手、そしてキセキにはC.スミヨン騎手となりました。

 私はてっきり、キセキは川田騎手で決まっているのかと勘違いしていましたが、陣営はずっと「未定」としか発表していなかったようです。これは海外GⅠ経験が豊富な角居調教師の判断として、欧州のGⅠでは、やはり欧州のトップジョッキーを選ばないとチャンスが少ないとの考えがあるようです。確かに、90年以上の歴史の中で、凱旋門賞は欧州調教馬以外が勝ったことがないレースです。せめて、コースを熟知し、他のジョッキーやトレーナー達とのネットワークが豊富な騎手を選んでおかないと、どのような不利に会うか判らないと思います。

 ディープが負けたレースにしても、少頭数のレースではありましたが、有力馬を競り落としたあと、足下を掬われるような差しを食らったのも、欧州連合の連携プレーに敗れたと言えなくもありません。また、薬物違反での失格にしても、事前に注意喚起してくれるようなネットワークが、当時の池江厩舎にはなかったことが原因と言えます。

 角居調教師としては、川田騎手とキセキの相性の良さを考慮してもなお、スミヨン騎手に依頼する方が、勝利の可能性をアップすることができると判断したということなのでしょう。

 一方で、角居調教師の判断で川田騎手が下されるということについて、さすがに気の毒と思ったのか、ブラストワンピースの陣営は、札幌記念の勝利を見て、すぐに川田騎手に声をかけた模様です。もともと目黒記念の時に、池添騎手からルメール騎手へ鞍上を変える予定だったのが、ルメールがまさかの騎乗停止になったあと、ひょんなことから札幌記念は川田騎手にチャンスが回ってきました。

 こうした偶然が、大きな舞台で思いもよらない結果に結びつくことがあります。凱旋門賞に乗れるチャンスは、そう滅多にあるものではありませんので、オブライアン厩舎のブルーム号で挑戦する武豊騎手と同様、ぜひ川田騎手のご健闘を祈りたいと思います。


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