昨日は、大雪山の自然を学ぶ「ひぐま大学」の今年最後の夏山登山企画で大雪山永山岳(2046m)へ出かけて来ました。毎月1回の登山ですが、来月に入ると山は雪が振り出すので多くの登山者が目指せる夏山はこれで来年6月までお預けとなります。
昨日は数日前までの予報では台風13号が北海道を掠めるかも知れないと言われていたので、先月の企画の美瑛富士が大雨で途中撤退となった悪夢が蘇る人も多かったのですが、台風は熱帯低気圧となって完全に北海道から遠ざかっていたので、朝から晴れて期待の持てるスタートとなりました。
永山岳は大雪山の中では地味な山で、登山口となる愛山渓温泉にはたくさんの車が停まっていましたが登山中にそれらの登山者に会うことはほとんどなかったので、皆さん永山岳から先の愛別岳や安足間岳(あんたるまだけ)を通って旭岳へ向かう縦走ルートにしているようでした。しかし、永山岳を登って引き返す私たちの行程は半端なものではなく、改めて大雪山系の2000m級の山を登ることの大変さを思い知らされた山行でした。
多分この山の魅力は、中腹まで上がると眼下に沼ノ平というたくさんの沼が点在する姿が美しく見え、また途中にはこの時期には終わっていましたが旭岳の裾合平(すそあいだいら)同様チングルマの群生が見られるので、多分7月中旬の花や9月下旬の紅葉の時期にはもっと人を引き付けるのではないでしょうか。
昨日は、その沼ノ平が望める地点まではよく晴れて美しい風景を見ることが出来たのですが、残念ながらそれから頂上に向かう行程はガスに覆われてしまい、山頂に着いた時は周りは何も見えない状態でした。
登山が半端ではないと思ったのは、歩行距離が片道5㎞、往復10㎞と比較的短い距離で標高差1128mを登らなければならず、それ自体急坂のイメージなのですが、それが歩き始めてすぐの三十三曲という200m位を登る坂、次に一旦沢に降りてそこから一気に頂上まで650m位を登る坂に別れ、特に後半は旧火山特有の石だらけの登山道で、ただ先行者の足元を見ながらついていくのがやっとという形での登頂でした。昨日は参加者30名中約半数は頂上まで行かなかったことでも大変さが分かります。ただその仲間たちは沼ノ平を廻りオコジョの可愛らしい姿に会えたと喜んでいました。
これでこの夏初めて大雪山系の山を登る私の構想は、赤岳(2078m)、白雲岳(2230m)、旭岳(2291m)、十勝岳(2077m)、そして永山岳を登り、後もう一つ日本一早いと言われる紅葉を見に黒岳(1984m)へ出かけて完了とします。また来年ひぐま大学で新たな山に登ることに期待しましょう。
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