Andyの日記

不定期更新が自慢の日記でございます。

豪華ラーメン

2009-01-21 16:38:51 | よしなしごと
最近あまりラーメンを食べなくなった。車を売ってしまったので、食べに行くのが
面倒くさいというのもあるけど、どうも最近のラーメンというのはどこかが違うと
いうか、あるべき姿ではないように感じている。そう感じている人が多いせいか、
はたまたラーメンブームが単に下火なためなのか、ラー博もあまり賑わっていない
ようだ。んじゃ、今のラーメンの何がおかしいのか。

やっぱり高すぎる、これにつきる。昭和40年代生まれの私にとって、ラーメンなんて
昼に腹が空いたときに軽い気持ちで店に入り、「ラーメン1つ」と注文してずずっと
食べて、「ごちそうさん」と店を出てくるだけのものでしかない。だから、一昔前
からのえらい豪華&高価なラーメンには違和感がある。しかも、中には客に食べ方まで
指示する店主までいるらしく、そんな店主に我慢して行列を作ってまでラーメン食べる
なんてどうかしている、と思っているくらいだ。

さてその豪華ラーメンだけど、実際に食べてみると確かにおいしい。ラー博に行くと、
各店のラーメンがどういうふうに作られているかが詳細に書かれたパンフがもらえる
ので、それを読んでいると、各店の店主は他にはない美味なラーメンをつくるために、
高い材料を使って作っているのがよくわかる。しかし、腕のいい職人がいい食材を
使っているんだから、そりゃおいしいに決まっている。それがどうにも面白くない。

こういう考え方は、へそ曲がりだろうか?でも、ラーメンというのは私にとっては
「気のおけない友達」だ。普段着で気楽につきあえて、楽しい時間をすごすことが
できる、そんな存在だ。そしてその友達が、どこにでも売っている服を自分のセンスで
うまくコーディネートして着こなすことで、えらくかっこよく見せていたりしたら、
私はその友達をすごく羨むし誇りにも思う。もっと仲良くしたい、と思うだろう。

でも、もしその友達が金に物を言わせて高価なブランド品で着飾って、自慢話なんか
するようになったらもう友達でいようなんて思えないし、「僕と遊ぶときには、
こういうふうに振舞いたまえ」なんて命令なんかしてきようもんなら、ぶっとばして
やろうかと思う。ぶっとばしはせずとも、呆れてしまうのは間違いない。何を勘違い
しているんだ、こいつは?って。

今の豪華ラーメンも、同じようなものに感じられる。たいして高くない食材だけを
うまく使いこなすことで、他店にはない個性的でおいしく料金も抑えたラーメンを
出す店があったら、足しげく通いたくもなるが、「うちはいい材料使っているから
おいしいですよ、だから水も飲まずに一気に食べちゃってくださいね」なんて、材料
自慢をするだけでなく、偉そうに食べ方まで指示してくるような店はごめんだ。

こういう店を開く店主というのは、子供の頃に相当なコンプレックスを抱えて生活
していたのではないんだろうか、と勘ぐりたくもなる。見た目にも学校の成績にも
自慢できるものがない、高い服やおもちゃを買ってもらえなくてそのことで友達から
差別されたり悪口を言われる、さらに親からもあまり可愛がられない、といった
具合に、何事においてもいつも引け目を感じて生きてきた人が、つらい修行の末に
ラーメン職人(そんな職人がいるのかは知らないが)として腕をあげてラーメン店を
開くと、こんな店になるのではないか。

子供の頃に自由にならなかった高い買い物を、今は高い材料を購入することで
満喫(?)し、自慢することのあまりなかった少年時代の埋め合わせとして、その
材料がいかに素晴らしいかを恥ずかしげもなく宣伝し、さらに愛されなかった
少年時代のくやしさを晴らさんがため、客に食べ方をうるさく指示するという
行動に出ているのではないのか。もちろん的外れな邪推だけど、正直そう言いたく
なるくらいに、一部の超豪華ラーメンおよびその店主にはいい感情を持てずにいる。

今は100年に一度の不景気だそうだから、いい機会なのでラーメン界も
チェンジしてほしいと思う。アホみたいに高いラーメンなんて、もう誰も
食べないだろうから、いかに安く、いかにまた食べたくなるラーメンを作る
ことができるかに、職人さんたちは知恵を絞って欲しいものだ。