ログビルダー日記

徳島のログハウス情報

皮むき

2006年09月15日 | ミニログハウス
 ANA-LOGでは、只今、3坪(3m×3m)のミニログハウスを製作中。ログスクールなんかでよく作るサイズ。ANA-LOGでもログスクールをやってみたいと思いつつも、なかなか出来ない状況。せっかくなので、この機会にHP上でログスクールをやってみよう。
 
 初日。
 丸太は、切られたまんまの姿でログサイトにやって来る。当然、まず最初は丸太の皮むきからログワークは始まる。杉に限らず樹木の多くは、夏成長して、冬はじっと我慢する。その成長の差が年輪となって現れるのだが、成長時には根っこからどんどん水を吸い上げる。
 ログハウスの丸太は、樹皮をはいだ木肌を外壁部として使うわけで、当然、表面が硬いほうが良い。夏切りの丸太は、水分が多く、樹皮と木肌の間に水分があるので皮こそむきやすいが、カビが出やすくやわらかい。つまり、秋や冬の水の吸い上げが止まった時期の丸太が、ログハウスのログには最適であるといえる。丸太は山で切られ、葉枯らしの為に2、3ヶ月山で放置させると良いようだが、季節によっては、虫が樹皮の間に入って木肌を荒らしてしまったりするので、一概に放置期間が長い方が良いとは言えないようだ。

 まず、皮付き丸太に向き合って、一礼してから、ドローナイフと呼ばれる皮むき用のナイフで鬼皮(外側の厚い皮⇔薄皮)を一気にむく。杉の少し甘い樹液の匂いが、むせ返るように香り、スタートを意識させる瞬間。その後は、持久走みたいなもの。ただ、黙ってひたすら体を動かす。
 一通りむけたら、今度は電動の反りかんなで表面を削ってゆく。木肌をそのまま出した水向き丸太(水圧で鬼皮を向く方法)もきれいだが、ANA-LOGでは、塗装ののりや、高齢木の杢目を出す為に、かんなをかける。この時、チェーンソーであらかじめ節を落しておくと、よりすっきりした丸太になり作業もしやすい。
 単純作業で結構きつい仕事だけれど、ここで愛情込めて丸太に接すると、後々の作業に大きく違いが出てくる、大切な過程なのである。