新・眠らない医者の人生探求劇場・・・夢果たすまで

血液専門医・総合内科専門医の17年目医師が、日常生活や医療制度、趣味などに関して記載します。現在、コメント承認制です。

大分大学病院、外科医一斉退職

2012-03-18 17:15:09 | 医療

こんにちは

 

もうすぐ春分の日ですね。だんだん日が長くなっていくのを実感します。

 

…と、書きながらも今日は雨なので暗いですが・・・w

 

さて、本日は一つだけ。

大学病院で医師の退職があったようです。

大分大病院で外科医7人が一斉退職

http://hochi.yomiuri.co.jp/topics/news/20120316-OHT1T00205.htm

 大分県で高度医療を担う中核的な総合病院の大分大病院(古林秀則院長、病床数約600)で呼吸器外科と乳腺外科の担当医師計10人のうち、7人が3月末に一斉退職することが16日、分かった。担当医が不足するため、両科では新規患者の受け入れを中止し、受診中の患者には別の医療機関を紹介するとしている。

 医師が一斉に退職したり辞表を出したりするケースは、国立がんセンター中央病院(東京)や成田赤十字病院(千葉県成田市)などであるが、いずれも異例の事態。地域の医療に影響を与えそうだ。

 大分大病院によると、7人のうち、医学部の川原克信教授は3月末で定年退職。准教授ら6人は自己都合などによる退職や任期切れとなる。

 大分大関係者によると、両科の医師は、所属する医学部外科部門の組織統合の動きや、川原教授の後任が決まらないことに不信感を募らせていたという。

 病院は「後任の教授は4月以降に決める方針だった。後任人事が遅れるのは珍しいことではない」と説明している。

 古林院長は「関係者にはご迷惑をお掛けする。可能な限り早期の診療再開を目指す」とのコメントを発表した。

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いつも書いておりますが、医学教育の基本は今の時点では大学病院の医局にあります。研修医以降は「マッチング」により分かれていきますが、博士号の獲得などの関係もあり医局に戻る人も多いです。

少なくとも、現時点では医学部の学生の教育は大学にあります。

 

呼吸器外科などの医局員が3名ではその分野の指導や教育ができるかという話になります。

また、臨床面でも大きな影響が出るのは当たり前のことです。

 

大学病院は多くの病院の中でも「待遇」は悪い場所です。いつも書いておりますが、教育体制を確立するためには大学病院勤務医の待遇改善が必要だと思っています。

大学病院にいる医師のうち待遇が悪くても頑張ろうと思っている人たちも大勢いますが、限界があったりすることもあります。あとは人間関係でつながっていたのが、人間関係が崩れて(例えば、ここがどうかは知りませんが教授との人間関係(義理、人情)など)退職なんかもあるかもしれませんね。

 

いつも読んでいただいてありがとうございます。今後もよろしくお願いいたします。

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それでは、また。

 

 

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2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
教育環境 (自滅)
2012-03-18 19:03:17
大学病院でも教育環境がダメだと感じたら医師がいなくなるですね。(舞鶴で散々みてます)
返信する
今回のものは違うかもしれませんが (アンフェタミン)
2012-03-19 18:24:05
>自滅さん
こんばんは、コメントありがとうございます

今回の大学病院から外科医がいなくなった件は、もしかすると教育環境とは異なるかもしれません。しかし、教育環境が重要であるというのは全くその通りだと思います。

この体制では教育も臨床も、もちろん研究もできないでしょうから厳しい問題だと思います

また、コメントいただければと存じます
返信する

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