新・眠らない医者の人生探求劇場・・・夢果たすまで

血液専門医・総合内科専門医の17年目医師が、日常生活や医療制度、趣味などに関して記載します。現在、コメント承認制です。

ど~でもいい話:僕と血液内科2

2009-04-11 14:03:11 | ど~でもいい話

こんにちは

 

当直明けです。ただ、先日の当直のように夜中に救急外来に来た患者を挿管・中心静脈確保をして全身管理するようなすさまじいことを単科の当直がやるようなこともなく(笑)、ちょっとした患者さんだけで済みました。

 

そして病棟も落ち着いているので今帰ってきたところです。

 

この後は内科学会に参加しているスタッフの先生と交代して僕が内科学会に向かいます。スタッフの先生が帰ってくるのは14時ころなのでそれまではBlogの更新に時間を当てたいと思います

 

さて、昨日の記事のコメントに血液内科の患者さんからのコメントをいただきました。

 

血液内科・・・、意外と認識度が薄いのですが「急性白血病」「悪性リンパ腫」「再生不良性貧血」「骨髄異形成症候群」「慢性骨髄性白血病」「慢性リンパ性白血病」・・・・などなど、そういった疾患を扱う診療科です。

 

得意分野は「抗癌剤治療」+「全身管理」+「一般内科医としての能力」(何でも診れないとだめ)でしょうか?

 

ど~でもいい話ですが、血液内科に関してです。

 

血液内科を選んだ理由に関して前回書いたような気がしますが、血液内科というのは非常に専門性が高い診療科です

 

何故なら、とんでもない量の抗癌剤を使用します。

 

はっきり言えば「何もしなかったら死にます」という量の抗癌剤を使用し、腫瘍をたたく。そういう毒物の使用に長けていて、その毒物を使用したことによる様々な問題に対して「全身管理」ができることが絶対に必要というわけです。

 

全身管理ができないのであれば血液内科ではなく、ただ抗癌剤を使用するだけではないのです。

 

患者さんを自分たちで危険な状態に追い込み、その状況の中起こる急変を「予防(できることには限りがあり、できるだけの予防)」をすることと「急変対処」をすることができる。

 

ですから非常に「ストレスフル」であり、休む時間も持つことはできません。しかも肉体的にも辛いのですが、精神的にも辛い診療科です。

 

ですから最近志望者が少ないと言います

 

その為、血液疾患の患者さんはあふれていますし、昨日も35歳の白血病疑いの方を受け入れることができませんでした。

 

僕は肉体的にもまだ何とかいけますが(何といっても眠らない医者ですから)、病床に空きがなければどうしようもない 僕らが転院先を探す時もそうですが、10個以上の病院に電話をかけることが多いです。

 

どこも受け入れるのはぎりぎりという状態。うちも稼働率はいつでも100%以上・・・・。

 

しんどい診療科で志望者が少ないのに患者は増えつつある。しかもできることが増えてきて患者さんはたまる一方(一定の割合で再発しますしね)。

 

ただ、すごくやりがいのある診療科です。

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なかのひと 

全身管理ができる能力が必要なだけではなく、免疫学や分子生物学などにも精通し、抗癌剤治療も身につけなくてはならないという・・・・勉強するのにこれほど面白い分野はありません

 

僕は少なくとも「診断から治療までできること」を含めて血液内科という診療科が好きです。

「抗癌剤治療」を行い、患者さんに対して何らかのメリット(生きる時間が少しでも増えたでもいい。抗癌剤が効くので内服抗がん剤で粘れるだけ、粘るというのもある)があるようにし、デメリットをできるだけ少なくしたい

 

だからいつも病棟(外来、その他)にいますし、死ぬ気で働いています(死んだら駄目ですけど。死んだら患者さんにメリットがないから(笑)。

 

できることを全力でやって患者さんのために尽くしたいと思います。

 

そんな風に思っています。 と書いているうちに14時になったので、内科学会に向かいます

 

では~。

コメント (2)
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