シャープ & ふらっと

半音上がって半音下がる。 それが楽しい、美しい。
思ったこと、感じたことはナチュラルに。  writer カノン

父親の証明

2006-06-20 14:16:38 | 世の中あれこれ
おととい18日は、父の日だった。

うちは、子供たちからは何もナシ。
夕食の時間になって、息子が思い出したように、
「あ、今日は父の日だ」と呟いただけだ。
もっとも、何もいらないが。

父の日のプレゼントは、
父親の50%が、「何もいらない」と答えている。

最近、芸能人やスポーツ選手の父親が、
TVや雑誌に出ることが多い。
昔から、こういう事は母親のパフォーマンスだったが、
最近はとにかく父親が目立つ。
「○○パパ」だの「チチ○ー」だの。

今日はラジオ某局で、「ゴ○ラ」○井の父親が出ていた。
なんでも、演歌歌手としてデビューしたらしい。
曲が流れていたが、
失礼ながら、身の程を知って戴きたい、と思った歌声だ。

何年前か、TVの某局では、
「子だくさん大家族シリーズ」を流していた。
子供が十数人の、大家族。
父親は、大工さんだったと思うが、
正直、この父親を立派な人だとは思えなかった。

子だくさんゆえの家の中。
散らかり放題、敷き放題、壊れ放題の家。
母親は終始、髪を振り乱している。
そしてこの父親は、それでも仕事から帰ると、
一番風呂に入って、酒を飲んで座り込んでいる。

「それでもお父さん、堂々としています」
「お父さん、いざという時は動きます」
「やはり、お父さんの存在感は大きい!」
ナレーターの声が空々しく感じた。
私など・・いや、世の中の大半の父親は、もっとしっかり動いている。
批判はできないが、私の思う父親像と、この父親は違うなと感じている。

さて、父が健在で、私自身も父親である今、
「理想の父親」という著名人は特にいない。
しかし、父と実際に二歳違いで、
私が子供の頃から「理想の生き方」としてファンだった、
作家の森村誠一さんは、今でも気になっている。
「人間の証明」や、「野性の証明」などのベストセラー作家だ。
戦争を題材にして、バッシングされた時もあったが、
そのストレートで気取らない、氏の生き様は、
どこか私にとって、今でも「理想」を引きずっている。

(写真は森村氏。73歳)
コメント
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