世界遺産 クスコ市内と近郊
クスコは、昔インカ帝国の首都だった。クスコとはケチュア語でへそを意味し、太陽神を崇拝し、インカ帝国を築いた人々にとっては、クスコは世界の、彼らの宇宙観の中心だったようだ。16世紀、スペイン人によって征服されたインカの人達は山奥に追いやられてしまったが、その後、クスコにやって来たスペイン人が自分たちの教会や邸宅をインカの礎石の上に造ったので、この不思議なコントラストがクスコの特徴となっている。クスコ郊外には、マチュピチュやインカ時代の建造物があり、カミソリの刃一枚も通さないと言われろほど精密な石組を見ることができる。インカ時代の道もある。現在の道路もインカ道をもとに造られており、当時の橋やトンネル、灌漑用水路などが、近郊の村では今も使われている。アンデネスと呼ばれる段々畑も、人々の糧を生み出している。

クスコの町風景
サクサイワマン遺跡
クスコの北西にある要塞跡で、1536年5月にスペイン人に反逆を企てたマンコ・インカがこの要塞に2万人の兵士と共に陣取ったが、夜は戦わないインカ兵の隙を突かれて、作戦は失敗に終わり、城壁もその上に聳えていた円塔も大部分が壊されてしまった。そのサクサイワマンの遺跡は大きな石を3層に積み上げて造られており、石組はインカのそれらしくぴったりとかみ合っている。サクサイワマンの建築は宗教的なものなのか、要塞なのかはっきりとわかっていないが、クスコは町全体がピューマの形をしていて、サクサイワマンはその頭の部分に当たるので、クスコの管理事務所的な役割をしていたのではと言われている。ここからは、クスコの町が一望できる。

サクサイワマン遺跡の入り口の
立て板とサクサイワマン遺跡の遠望

クスコの町を見下ろす神殿だった遺跡
インカの時代には見張りの機能を兼ねた神殿が小高い所に造られた



遺跡は3層の巨石が22回ジグザグしながら360mも続いている。
この遺跡は3層からなり、インカの3つの世界、天上・地上・地下を表している。
天上の世界をコンドル、地上の世界をピューマそして地下の世界を蛇が表している
(ガイドさんの説明)

巨石の石組

遺跡から見下ろしたクスコの町とインカの女性
ケンコー遺跡
サクサイワマンから徒歩で約15分。サクサイワマンとは違って石を組み合わせたのではなく、岩を削って造られている。インカ帝国の祭礼場であったと言われている。プーマが浮き彫りにされた約6mの巨石を中心に、座席の役を果たす壁が半月状に広がっている。

ケンコウ遺跡 写真の位置がずれてしまいましたが、頭の中で繋げてください

人が立っている小さな石の上にも、ピューマが彫られているとのこと
都合により次回は4月10日頃になります。