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プレナスなでしこリーグカップ2010 決勝戦
2010年08月22日 18:45K.O 芝良 微風 深野悦子主審 4,186人 西が丘サッカー場(東京都)
浦和レッドダイヤモンズレディース 2-3(0-0、2ー3) 日テレ・ベレーザ
55分 庭田亜樹子(浦)、60分 大野忍(日)、62分 藤田のぞみ(浦)、87分 伊藤香菜子(日・PK)、90分 岩渕真奈(日)
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[日テレ・ベレーザ]
-------松林-------
-近賀-岩清水--豊田--須藤-
----------------
-木龍--原---伊藤--小林-
-----岩渕--大野-----
SUB:GK曽山、DF中地、MF南山、MF有吉、FW永里
監督:森栄次
58分 小林→永里
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[浦和レッドダイヤモンズレディース]
-------北本-------
-岩倉----藤田----柳田-
----庭田----窪田----
-森本--矢野--西田--土橋-
-------小金丸------
SUB:GK山郷、DF熊谷、FW後藤、FW加藤、FW荒川
監督:村松浩
HT後 窪田→荒川
80分 柳田→熊谷
89分 藤田→加藤
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オールスター戦を終えた選手が見守る中、練習開始。
この頃は陽もまだ明るかった。
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存在そのものを問われている日テレ・ベレーザ。
今後存続を許される価値があるのかどうか、示していかなければならない辛い状況。
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『プレナスなでしこリーグカップ 決勝戦』と銘打っておきながら「なでしこリーグ旗」は掲揚されていない。
JFA旗があるから構わないという運営側の判断か?
日テレ・ベレーザは未だに「FC NIPPON旗」。クラブの財政的に新規作成ができないのであろうか?
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選手・審判団入場。
日テレ・ベレーザの応援席には「ベレーザの価値を見せつけよう」と書かれた横断幕が。
日テレ・ベレーザが今後存在する価値が本当にあるのかどうか、この試合を観た観客やTVの視聴者はどう感じただろう。
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記念撮影。カメラマンがたくさん。
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毎年、この時期はゲリラ豪雨に襲われる西が丘競技場。
今年はお月さんもくっきり見えて大丈夫そう。
後のスケジュールも詰まっているので定刻、キックオフ。
ベレーザは負傷の南山がベンチ。代わってベテラン小林が先発。
正直、準決勝の出来からして南山がいないのはベレーザとしてもかなりきついと思った。
試合はベレーザがボールを支配しながら、レッズが受けてカウンターの形。
CKからの攻撃ではレッズに分があるように思えた。
レッズを藤田を根気よく使い続けている村松監督。
正直、試合の開始直後は上手くベレーザに守備網に潰されていたが、おそらくベンチの指示で庭田とポジションチェンジしたあたりから自由度が増して動けるようになった。
前半、岩倉が2度のチャンスに決め切れず。これが結果を分けることになった。
今大会、岩倉は左右両サイドで活躍しているが、右サイドに回った方が左サイドよりも決定率が高いような気がする。
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前半0-0で終え、後半は元ベレーザの窪田をこれまた元ベレーザの荒川に代えたレッズが勝負に出るもボールはベレーザ支配。
庭田のミドルでレッズ先制も大野がGK小金丸の飛び出しをかわして無人のゴールへシュート。小金丸、無念。
その後に藤田のナイスゴールが決まって、試合は終盤へ。
柳田がやはり後半15分過ぎあたりからペースダウン。この暑さでベテランに右サイドはきつそう。
柳田を見切った村松監督は熊谷に交代。熊谷をボランチに入れ、右サイドへ今大会好調の岩倉を回す。
結局、これが勝負の綾となる。
残り5分を切ったところで、フィールドの妖精 原菜摘子がレッズの右サイドへ切れ込んで突進。
レッズ守備網が不意を突かれ後ろから追いかける形になったところで、右サイドに回っていた岩倉がファール。PK献上。
深野主審はこの試合、かなり流してした傾向があり、ほとんどカードを取っていないのだが、岩倉へ2枚目のカードを提示。岩倉というよりスピードが乗るその前の段階で止めないとあのゾーンはファールになっちゃうだろうな。
そのPKを伊藤が決め同点に。
こうなると軸になる選手がいないレッズは流れを断ち切れない。
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一人少ないことよりも、チームを短時間で守備なのか、攻撃なのか、曖昧になってしまって、結局、あれだけマークを徹底していた岩渕のシュートコースを空けてしまい勝負あり。
振り向きざまのシュートを決めた岩渕は凄いが、むしろレッズが最後の最後で崩れてしまった形になった。
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試合終了。
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表彰式。
とは言え、このカードはやはりリーグでも屈指の高レベルな試合であることは確かで、ベンチワークも含めてもっと多くの人に観てもらっても価値のある試合だと思う。
相手の選手の動きを察知して、チームも個人もその変化に対応できるサッカーの試合はまだ女子サッカーでは数少ない。
せめてなでしこリーグ10チームがレッズ・ベレーザのレベルに到達できればなでしこリーグ、ひいては女子サッカーもマイナースポーツの域を抜けられるのかもしれない。
それにはせめてなでしこリーグ10チーム程度がトップリーグのチームとして活動をし続ける環境を維持することが大事である。
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新入団選手である有吉佐織と曽山加奈子にとっては初タイトル。
日テレ・ベレーザにとって珍しい下部組織外からの選手達だが、いきなりタイトル奪取となる。そういう運を持っているのかな。
残念なことに、地元である東京でこれだけしか緑のサポーターを集められなかった東京ヴェルディというクラブは、(距離的な問題でさいたま市に近いからと言っても会場の半分をレッズサポになっているわけだから、)プロサッカークラブとしては完敗だろう。
これからの女子サッカーが発展していく上で、唯一、東京にあるなでしこリーグのクラブなのだから、もっと集客という面では頑張るべきではないだろうか?
まあ、新潟のアルビというJクラブも同様に観客数という面では同様に課題を抱えているので、今後、女子サッカーが競技として成り立つようになるには研鑽が必要である。
岩清水が試合後のコメントで述べているように「今は全てがヴェルディのため」が偽りなき心境なんだろうな。
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報道によるとこの試合のMVPが岩淵真奈というものと、この大会のMVPが岩渕真奈というものがあり、そこら辺は曖昧だった。
なでしこリーグが選ぶなでしこリーグカップのMVPは岩渕真奈だったが、個人的な独断で個人表彰すると
『鳶’sなでしこリーグカップ2010 個人賞』
MVP(最優秀選手賞):伊藤香菜子(日テレ・ベレーザ)
敢闘賞:岩倉三恵(浦和レッドダイヤモンズレディース)
得点女王:伊藤香菜子(日テレ・ベレーザ)
ニューヒロイン賞:加藤千佳(浦和レッドダイヤモンズレディース:浦和レッズJrユースレディース所属・2重登録)
まあ全部の試合を観てないので一部の予選と準決勝・決勝の印象からだけどね。プロの目だとやはり岩渕真奈なんだろうな。
特にレッズの岩倉三恵には何か期するものを感じた。それはGK小金丸幸恵もだが。
ベレーザは個人賞というより、クラブの状況的にかなり厳しい中、追い込まれた集団の強さみたいなものを感じた。
アルビレディースでは阪口夢穂選手の頑張りが目立ったが、やはり決勝リーグに進出しないと賞の対象ってわけにはいかないかな。
各チームのサポやファン、応援団など様々な人はこの大会でどんな感想を持ったのだろう?
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退場処分の岩倉も試合終了後の記念撮影や観客席への挨拶時には会場内への立ち入りが許されたようだ。
ここら辺はアマチアリーグならではゆる~い感じの温情が感じられて良かった。
優勝したのは日テレ・ベレーザだが、これから先のことを考えるとこの大会を通して若手を使い続けたレッズの村松浩監督の人選は優勝に値するくらい大したものだと思った。
アルビもこのくらい徹底して控え選手にチャンスを与えられればいいのだが、それはおそらく優勝する以上に難しいことだと思うのでまずできない。
レッズというベースがしっかりとできあがっているチームだからできたのだろうな。
リーグ再開はこの2チームが同じ場所・西が丘競技場で対戦する。(HとAは逆になる。)
アルビ的には引き分けてくれるのがありがたいが、レッズはリーグ戦仕様に戻してくるであろうからどうなることやら。山郷が戻ればレッズ有利とみるが如何だろう?
この2チームとは当然対戦を残している。勝ち点を奪うのは相当難しいだろう。
が、このレベルに追いつくことがリーグや日本の女子サッカー界に貢献することになるのではないだろうか。
とにかく今年のカップ戦が開催できたのはプレナス他多くのスポンサーの賛同があったからだ。心から感謝したい。
いよいよ「やよい軒」と「ほっともっと」にお世話になる生活が再開だ!!