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サッカーに魅せられて全国行脚。
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女子W杯ドイツ 自滅に終ったイングランド戦

2011-07-06 06:26:16 | 女子サッカー
FIFA女子ワールドカップ ドイツ2011

FIFA女子ワールドカップ ドイツ2011 GroupB

日本女子代表 0-2(0-1、0-1) イングランド女子代表

【イングランド】15分 Ellen WHITE、66分 Rachel YANKEY


日本女子代表 スタメン

GK:21海堀 あゆみ(INAC)
DF:15 鮫島 彩(ボストン・ブレーカーズ/WPS)
DF: 4 熊谷 紗希(浦和レッズレディース)
DF: 3 岩清水 梓(日テレ・ベレーザ)
DF: 2 近賀 ゆかり(INAC)
MF: 8 宮間 あや(岡山湯郷Belle)
MF:10 澤 穂希(C)(INAC)
MF: 6 阪口 夢穂(アルビレックス新潟レディース) → 75分 20 岩渕 真奈(日テレ・ベレーザ)
MF:11 大野 忍(INAC) → 82分 9 川澄 菜穂美(INAC)
FW: 7 安藤 梢(FCR2001 Duisburg/DBL) → 56分 18 丸山 桂里奈(ジェフユナイテッド千葉レディース )
FW:17 永里 優季(1. FFC Turbine Potsdam/DBL)

監督:佐々木則夫


イングランド女子代表 スタメン

GK: 1 Karen BARDSLEY(Sky Blue (USA))
DF: 2 Alex SCOTT(Boston Breakers (USA))
DF: 3 Rachel UNITT(Everton (ENG))
DF: 6 Casey STONEY(Lincoln Ladies (ENG))
DF:15 Sophie BRADLEY(Lincoln Ladies (ENG))
MF: 4 Jill SCOTT(Everton (ENG) )
MF:18 Anita ASANTE(Sky Blue (USA))
FW: 7 Jessica CLARKE(Lincoln Ladies (ENG)) HT → 11 Rachel YANKEY(Arsenal (ENG))
FW: 9 Ellen WHITE(Arsenal (ENG)) 90分 → 17 Laura BASSETT(Birmingham City (ENG))
FW:10 Kelly SMITH(Boston Breakers (USA)) 62分 → 14 Eniola ALUKO(Sky Blue (USA))  
FW:12 Karen CARNEY(Birmingham City (ENG) )

監督:Hope POWELL (ENG)


〔メモ〕
WSL イングランド女子プロサッカーリーグ W杯中断前順位(5/12現在)
1位 Birmingham City(7試合)
2位 Arsenal(6試合)
3位 Chelsea Ladies(7試合)
4位 Everton(6試合)
5位 Bristol Academy Ladies(7試合)
6位 Doncaster Rovers Belles(7試合)
7位 Lincoln Ladies(7試合)
8位 Liverpool(7試合)

WPS アメリカ女子プロサッカーリーグ W杯中断前順位(6/25現在)
1位 Western New York Flash(9試合)
2位 Philadelphia Independence(10試合)
3位 magicJack Washington Freedom(9試合)
4位 Sky Blue FC(9試合)
5位 Boston Breakers(11試合)
6位 Atlanta Beat(12試合)


3戦続けて同じ先発メンバーを選んだ佐々木監督。
3戦目はフレッシュなメンバーを4人入れ替えてきたパウエル監督。
日本は自分達の形を封印し、サイドへのロングボールで勝負に行ったが、終始機能せず完敗。
今大会6人の女性監督がいるのだが、このイングランドのパウエル監督にしてやれた感あり。佐々木監督より一枚上だった。
日本の選手は全体的に身体が重そうで、一歩が出ない。特に前線の安藤が動けないので出しどころがなく、その遅れが全体の機能を失わせた。
まあ、阪口選手も卒なくはこなしたけど、苦しいそうだった。できたら休ませて貰いたかった。

走れない安藤と疲労困憊の澤や宮間を使うなら、日本も高瀬・田中・川澄あたりを先発で出してみる手もあったのではなかったか。
練習を見ている限り、矢野は普通に動けていたようだけど、試合は無理だったのかな。
「たられば」は禁句なんだろうけど、もし丸山でなく山口を選んでおいたらどうだったのだろうかね、という思いはあった。
さすがに丸山を30分以上も使ったら、アクセントとしては厳しくなる。
どうせ鮫島と熊谷のところを狙われて失点するのなら、上尾野辺選手を使って鮫島を休ませても良かったのではないかと。

今回の試合はU-20女子W杯の時と同じ感じがした。
身体能力の差がある上に作戦ミスでピッチ上の選手が如何ともしがたい状況。
パスの数も少なかったし、繋がった率もかなり低かった。
繋げないと判断して裏をかいたのか、それとも、疲労でボールコントロールできないので放り込んだか。そこら辺はやっている人達でないとわからないね。

これで2位通過。やはりヨーロッパ勢、その中の一つであるイングランドには勝てなかった。
女子のFIFAランキングに関しては、1~3位のアメリカ・ドイツ・ブラジルが飛び抜けていて、4位以下とかなりの差がついていると思う。
で、4位~12位くらいはほぼ拮抗していて、たぶん日本はもっとヨーロッパと対戦する機会が多かったら8~10位くらいになるのではないだろうか。4位はアジアにいるからだと思う。
実際問題、なかなか公式戦でヨーロッパ勢をやぶることは難しく、だからこそ今回の試合で勝負に行ったのだろうが、体力の消耗は極限になってしまった。
まあ、目標としていた決勝トーナメント進出は果たしたわけだし(アジア勢壊滅の中)、今大会の結果自体は悪くはないと思うが、上手く負ける方法もあったのではないだろうか。
あと1試合、ヨーロッパ勢の最高峰であるドイツとやれるチャンスがあるので、良い経験をして、その経験を日本に持ち帰ってほしい。
(イングランドに負けたので、この大会終了後のFIFAランキングは2~3程度ダウンだと思う。)

途中、安藤と阪口が交代してからは暫くの間、日テレ・ベレーザとメニーナの現役・OGがほとんどを占めるチームになった。
たぶん、この緑の血中心の代表チームも次のカナダW杯の時には随分と様相が変わってくると思われるので、それはそれで時代を感じた瞬間だった。
ヨーロッパ勢と互角に試合をするには今のU-16の世代が25歳になるくらいまで待たないと難しいのかな。
澤がTV解説する時くらいまでおわずけということで、楽しみに待っていよう。





FIFA女子ワールドカップ ドイツ2011 グループB

ニュージーランド 2-2 メキシコ

最後、ロスタイム近くになって怒涛のゴールラッシュでニュージーランドが勝ち点奪取。
メキシコは初勝利を逃す。





FIFA女子ワールドカップ ドイツ2011 グループA

フランス 2-4 ドイツ
カナダ 0-1 ナイジェリア

ドイツが勝ってグループAは1位通過。日本との対戦。
この対戦に勝つとおそらく準決勝はアメリカとの対戦。
こちらの山はかなり厳しい。

グループA2位のフランスはイングランドとのヨーロッパ対決。
今回のW杯は、ヨーロッパの場合、来年のロンドン五輪の予選ともなっているから、既に開催国枠で出場権のあるイングランド(五輪では英国)を除く各チームは上位2位に入ろうそ熾烈である。
フランスは勝って五輪出場を確実に決めたいところ。

アフリカ勢のナイジェリアが北中米チャンピオンのカナダをやぶる。
U-20女子W杯で驚異的な身体能力で出場各国を驚かせたナイジェリアが結果を出してきた。
この国が今後も強化を続けるとアジアや南米にとって脅威だ。
カナダが勝ち点0で終るとは思いもしなかったが、国内の整備があまり進んでいないのでしょうがないのかもしれない。カナダ協会が今後どうするか見もの。

これで準々決勝の組み合わせが2試合決まった。

〔準々決勝〕

2011/7/10 3:45K.O(日本時間) 日本 - ドイツ @ヴォルフスブルク

2011/7/10 1:00K.O(日本時間) イングランド - フランス @レバークーゼン


ドイツ・イングランド・フランスのヨーロッパ3国は、日本とは比べ物にないくらい男子のプロクラブと連携しながら女子サッカーの整備に力を入れ特に国内プロリーグのレベルアップを推進してきた。
終ってみれば妥当な結果だとも言えるし、ここに日本が食い込めたのは日本協会が事実上の協会お抱えとして主力選手を海外派遣してきた成果とも言える。が、もし、せめてイングランドと同等の国内リーグ整備ができていたらもっと違った結果になったかもしれない。


ドイツ女子W杯も終盤に入り、指導者・バックアップ体制も含めた各国の実力差が結果に出始めた。
ロンドン五輪に向けてサッカーの母国イングランドが第4の国に駆け上がっていったような気がする。


このままでは日本のロンドン五輪の出場はかなり危ない。
協会主導の育成を受けた次とその次の年代が代表に切り替わるまでの間、現代表で何とか襷を繋げればいいのだが。
帰国後、アジア対策をもう一回練り直して、9月に備えてもらいたいな。
9月の五輪予選で負けたら本当に暗黒時代が訪れるだろう。これからが頑張りどころだ。

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