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調律の松永正行さん(松永ピアノ)が著書『美音の架け橋』を出版されました。松永さんの、音に対するこだわりと情熱のにじみ出た労作です。
松永さんは、ハッと目の覚めるような、イキの良い音を創る職人で、僕の大好きな調律師の一人です。理想の響きを追い求めて、日々、飽くなき探求を続けておられます。松永さんは、スタインウェイ社の免状をお持ちの数少ない技術者の一人ですが、この『美音の架け橋』では、スタインウェイ社の技術認定試験における、試験官ヤング氏(仮名)と松永さんとの技術者同士の矜持のぶつかり合いがスリリングに克明に綴られており、その中で、音楽の裏方である「ピアノ調律」の世界の奥深さを垣間見ることができます。杉谷昭子さんやパーヴェル・ネルセシアンさんなどの一流ピアニストとの興味深いエピソードも語られ、松永さんの音づくりの哲学が明らかにされてゆきます。ぜひ、お手にとってみてください。実は、仕上げ段階の原稿を見せていただき意見を言わせていただいたので、巻末に小さく内藤の名前も掲載してくださいました(ありがとうございます)。
この杉谷昭子さんのベートーヴェンは、松永さんの調律です。ファイルが圧縮されているためか音の状態がいまひとつですが、音色の良さは伝わると思いますので、良かったらご試聴ください。
ちなみに、5月25日のコンサート(こちら)では、松永さんに調律していただく予定です。
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