本能寺の変 「明智憲三郎的世界 天下布文!」

『本能寺の変 431年目の真実』著者の公式ブログです。
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日本と朝鮮半島2000年(深く知るべき歴史)

2010年04月18日 | 427年目からの挑戦
【2010年4月18日「秀吉の朝鮮侵略関係本一覧」を追記】
 前回の「龍馬伝」に引き続いてNHKの番組紹介のようになりますが、現在シリーズで放送されているNHKの特集番組「日本と朝鮮半島2000年」を取り上げます。
 ★ NHKプロジェクトJAPAN番組ファイル

 この番組はとにかく凄い!
 NHKでなければできない番組。受信料を支払っている価値を(初めて)感じる番組。日本人に本当の歴史を教えてくれる番組。・・・・
 番組制作者の日本と朝鮮との交隣をもっと進めたいという気持ちが伝わってきます。
 いくらでも賛辞を惜しみません。まだ見ていない方は是非見ていただきたいと思います。

 私は教育テレビでの再放送を見ていますが、2000年の流れの中で交流の広がりと断絶が繰り返されてきたことがよくわかります。
 戦後生まれの私には親の代までの日本人の偏見・蔑視がつい最近のことに思えます。流れが変わったのは日韓共催となった2002年FIFAワールドカップと2003年にヒットした「冬のソナタ」がきっかけではないでしょうか。それが韓流ブームへとつながっていきました。
 ★ Wikipedia「2002FIFAワールドカップ」記事
 ★ Wikipedia「冬のソナタ」記事

 ところが、江戸時代にも韓流ブームはあったのですね。200年間に12回、朝鮮王朝から日本への朝鮮通信使の派遣がありましたが、その通信使を江戸までの途中で立ち寄った土地で藩が接待しただけでなく、庶民も大歓迎したそうです。
 ★ Wikipedia「朝鮮通信使」記事

 これまで朝鮮通信使について知識がほとんどなく、朝鮮国王の国書(手紙)を持ってくる使節、だから「通信」というのかと思っていましたが、そうではないことを知りました。「信(よしみ)」を通じるための交隣の使節だそうです。
 そのため、一行の行列では楽器を演奏したり、人々の求めに応じて詩文を交換したりと文化交流に力を入れたようです。

 この江戸時代の交流は秀吉の朝鮮侵略(文禄・慶長の役)の戦後処理として徳川家康が復興を図ったものです。足利三代将軍義満の時代に始まった朝鮮と日本の交流は200年近く続き、秀吉の朝鮮侵略によって途絶えていたのです。
 ★ Wikipedia「文禄・慶長の役」記事

 秀吉の侵略が朝鮮に与えた被害はすさまじいものがあり、当時の朝鮮の人々の心情としては日本との交流を再開することには当然抵抗が強かったようです。ただ、5万人とも20万人ともいわれる倭虜(日本に連れ去られた朝鮮の人々)の帰国を期待しての国交再開だったようです。現代の拉致被害者の救済と同じ国民感情だったのでしょう。
 こうして江戸時代200年かけて改善された朝鮮との関係が、残念なことに明治政府になってから再び暗転してしまいます。140年近くの不幸な時代となってしまうのです。

 「日本と朝鮮半島2000年」はこういった日本人が理解していなければならない日本と朝鮮の歴史をわかりやく解説してくれます。2000年の歴史の流れといったものを感じさせてくれます。
 こういった歴史の流れの中で「本能寺の変⇒千利休・関白秀次切腹⇒関が原の戦い」が起きたという視点が必要、と申し上げている私にとっては大変意を強くする番組でもあります。
 ★ 本能寺の変は三面記事?!

 NHKの良心、「日本と朝鮮半島2000年」の挑戦を応援します。

【秀吉の朝鮮侵略関係本一覧】
 天下統一と朝鮮侵略 池亨(編)
日本の時代史 (13) 天下統一と朝鮮侵略

吉川弘文館

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 天下統一と朝鮮侵略 藤木久志
天下統一と朝鮮侵略 (講談社学術文庫)
藤木 久志
講談社

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 日本史リブレット 秀吉の朝鮮侵略 北島万次
秀吉の朝鮮侵略 (日本史リブレット)
北島 万次
山川出版社

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 秀吉の野望と誤算 笠谷和比古・黒田慶一
秀吉の野望と誤算―文禄・慶長の役と関ケ原合戦
笠谷 和比古,黒田 慶一
文英堂

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 豊臣秀吉と南蛮人 松田毅一
豊臣秀吉と南蛮人 (松田毅一著作選集)
松田 毅一
朝文社

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 逆説の日本史 朝鮮出兵と秀吉の謎 井沢元彦
逆説の日本史(11)戦国乱世編 朝鮮出兵と秀吉の謎 (小学館文庫)
井沢 元彦
小学館

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 千利休 芳賀幸四郎
千利休 (人物叢書)
芳賀 幸四郎
吉川弘文館

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