照葉の芝生公園から、海の上に浮かぶ台船から打ち上げられる花火を見ることになるが
いわゆる普通の花火はそれなりの高さで開く、レンズの画角的にも問題はない。
区切りごとのクライマックスでは、夜空に大輪の花が開く大玉が打ち上げられる。
スルスルと闇の中をそこだけ赤く照らしながら、長い尾を引き花火が打ちあがる。
次の瞬間、顔を最大限空に向けても、全体像がつかめないような大きな光の花が漆喰の闇を照らす。
雨の中ではあるが、あちらこちらからオーッとため息のような声が漏れる。
せっかく綺麗に開いた花火がレンズについた水滴で滲み、レンズの水滴をふき取るタオルハンカチも水を吸って飽和状態。
雨は止むこともなく更に雨脚が強くなる。しかし、花火も負けじと空に大輪の花を咲かせる。