米塚に火が入るのは、午後からの予定らしくそれまでは、すそ野から順次野焼きが行われていく。
大観峰付近の野焼きのも、午後1時からの予定だからどちらを選択するか迷った。
米塚は離れているので、望遠レンズで撮ってもいまいち迫力には欠ける。
結局火が荒れ狂う様相を、近くで見ようと大観峰へ行くことにした。
山と山の間の空を見上げると、アレェー、この時期に入道雲かと一瞬思った。
少し下ったところで改めて空を見上げれば、それは中岳から立ち上る噴煙だった。
この日は、水蒸気が多く白い噴煙だったが、いつもは火山灰を含んだ黒っぽい噴煙だという。
道路も前の車が灰を巻き上げて走るほど降灰がある。
今は、北よりの風が卓越しているが、南風が吹くと市街が降灰に悩まされることになる。
真っ黒になった大地も、春風が吹き抜けると緑の大地に変わっていゆく。
その頃までには、阿蘇大明神の怒りもおさまってくれればいいのだが。