日の出時刻の6時半を回るころには、ほとんどのバルーンが膨らみを増した。
早く空へ行きたいよとでも、いうようにゆらゆらと揺れている。
朝日の光を浴びた色とりどりのバルーンは、生気が注ぎ込まれたように鮮やかな色になる。
一つまた一つ、バーナーが発するシューという音のほかは
音もなく静かに静かに舞上がっていく
鏡のような嘉瀬川の水面に、カラフルなバルーンが映る。
青い空だと違う趣だったかもしれない
数年前に来た時は、風が強く吹くコンディションのなか
散々待った挙句、その日のフライトが中止になったこともあるので贅沢は言われない。
対岸の堤防には、バルーンを見上げる人の数も増えた。
さぁ、空へ高く高く