会津の旅人宿 地域との交流・旅人との交流が盛んな【会津野】宿主ブログ

地域の話題、旅人のホットな話題、季節のおいしい食べ物の話題など、会津へ旅する人々への話題中心の宿主ブログです。

【会津野】2016年の大晦日を迎えました

2016年12月31日 | 宿主からのブログ

おはようございます。旅人宿 会津野 宿主の長谷川洋一です。

2016年の大晦日を迎えました。今年も、読者の皆様に励まされながら1年を終えることになります。

近頃は、読書ブログになりつつありますが、たくさんの本と、その内容を共感できる方々には感謝をしたいと思います。

さきほど、読書記録を開いたら、今年は158冊の本に恵まれました。

今年の特長は、社会学者の宮台真司さんの本に惚れ込み、宮台さんの師である小室直樹博士の本を読みまくったのが2016年でした。

今年最後に読んだ本は、「小室直樹の学問と思想」(橋爪大三郎、副島隆彦著)です。

この2人の著者は、小室博士の門下生で、その学問の思想を詳しく書き現しています。

第一章 ソ連崩壊はこうして予言された

第二章 学問ひと筋

第三章 小室学

この本は、三章仕立てとなっています。第一章で、ソ連が崩壊する理由をさまざまな面から検討し発表したら、そのとおりになったことを示します。

第二章は、小室直樹が取り組んできた学問を、深堀して学問そのものの変化とともに詳しく解説する内容です。

第三章は、取り組んできた学問をどのように小室直樹が活かし、小室学を体系付けたかが描かれています。

第二章が、大変気に入りました。

数学、物理学、経済学、人類学、法社会学、政治学、統計学、宗教研究と、多数に及ぶ学問分野それぞれの根底に流れる学問思想がわかる内容となっています。

特に、経済学のところが素晴らしい。

おとといの日経朝刊に、日銀の黒田総裁が取り組む金融政策の記事がトップ記事として掲載されていました。

金融政策は、経済学を実際に社会で活用するものです。第二章では、マルクス主義経済学から資本主義を解明する目的の理論経済学に変化したいきさつや、経済学の知見が活きなくなる時代変化にどう対応したかなどのことが、詳しく述べられています。

現実の社会は、この数年で用いられてきた量的緩和という金融緩和が、今年は従来の金利政策へと戻りました。

マイナス金利というかつて経験したことのない領域に入り、量的緩和というものがいったいどういう結果を産んだのかを近々総括しつつ、経済学の変化として後世に受け継がなければならない時を迎えたと私は感じます。

「いま」を生きる私たちは、その変化の渦中にいると、なかなか変化の本質がわからないものですが、マルクス主義経済学から理論経済学への移り変わりを経験したウォール街大暴落(1929)の様子に接したことは、「変化」の過程と思想の変化モデルを知ることができたと思うところです。

さて、さきほど宅配便で、宮台真司さんの新刊「正義から享楽へ」が届きました。12月28日の発売早々に売り切れ続出となっている人気作で、初版第1刷を手にしたのですが、これを読むのはお正月の仕事が終わってからになりそうです。

みなさん、良いお年をお迎え下さい。

来年も素晴らしい一年を過ごしましょう。

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【会津野】日本人にとっての自由

2016年12月30日 | 宿主からのブログ

おはようございます。旅人宿 会津野 宿主の長谷川洋一です。

いま、「日本教の社会学」(小室直樹、山本七平著)を読んでいます。

そのなかに、「日本人の自由」についての素晴らしい記述がありましたので、今日はその話題としましょう。

★ ★ ★

徳川時代に「自由」という言葉が出てきます。

鈴木正三(1579-1655)というお方が、「商人なければ自由なし」という定義をされています。ここでは、商人は、需要と供給の間をつなぎ、不自由を感じさせない任務があるとしています。つまり、不自由がないということが自由だとしています。

石門心学(石田梅岩(1685-1744)を開祖とする倫理学の一派)では、布施松翁(1725-1784)というお方が、どうすれば人間は自由になるかを論じています。

彼は、自然とは全部「からくり」であるという機械論的宇宙論を展開します。宇宙は全部「からくり」で、太陽が回っているのは大「からくり」。水が高い方から低い方へ流れるのも「からくり」。湖が出来て貯水する場所があるのも「からくり」。人間は、そういう「からくり」のなかで生きているとします。だから、この「からくり」に身を委ね、少しも抵抗感を感じない状態になってるのが、人間にとっての自由である。

今の日本社会も「からくり」だから、抵抗して人間関係がギクシャクすることが、人間にとっての不自由。ここに身を委ね、何も抵抗を感じない状態とすることが自由なんだ、と結びます。

さらに、心理的な自由を論じているものに、真宗の「妙好人伝」があります。ここでは、例えとして、財布を取られたとき、非常に自由な気持ちでいるためにはどうするかと言うことが出てきます。考え方を、先世界の因果だと考えよ、とします。先世に自分が財布を取り、現世にお返ししたにすぎない。これで気持ちも晴れ、自由になれるであろうということです。訴えたりすることは甚だ不自由なことで、自分の心理的な問題として解決すれば、自由な生き方ができるといいます。

これらはすべて、「不自由でないことが自由」という思想で、「日本人の自由」というものは、こういう考えが続いていると著者たちは論じます。

たしかに、いくら経済的に豊かでも、不自由を感じる方々はたくさん存在します。貧しくても、心は自由という方もたくさんいらっしゃいます。

英語で言う「freedom」や「liberty」は、発言力を持つことや、他人に認められることなどが、その言葉の背景にあります。

日本という国は、明らかに自由に対する考え方が違うことを認識しました。

社会の「からくり」を知り、身を委ねながら、それでも起きる問題は心のなかで解決してゆく。これが日本的自由の獲得の方法なのかもしれません。

今日も素晴らしい一日を過ごしましょう。

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【会津野】民泊法案の概要 報道される

2016年12月29日 | 宿主からのブログ

おはようございます。旅人宿 会津野 宿主の長谷川洋一です。

今朝は、民泊ウォッチャーとしての記事です。

29日付け福島民報朝刊で、「民泊提供 届け出制に」という記事が出ています。

昨日(28日)、1月から始まる通常国会に民泊新法として提出される法案概要が分かったという内容のものです。、公的機関からの情報公開をネット上を探したものの、残念ながら探せないので、独自の取材による報道なのかと思っております。

その記事によると、

・民泊サービスを行う家主は、都道府県への届出制とする

・家主には、苦情への対応、最低限の衛生管理、宿泊者名簿の作成などを義務付ける

・家主が不在の場合は、国土交通省に登録した施設管理者を置く

・インターネットなどの仲介業者は、観光庁への登録制とする

・営業日数は年間180日以内とし、自治体が条例で制限できる仕組みを検討する

との5項目にまとめられています。

これらは、いままで検討されてきたことと変化はありません。

ただ、年間180日以内の営業日数というものの解釈(実際にお客さんを泊めた日数か、営業すると決めた日数かでもめている)はまだ不明で、国会での議論で明らかになってゆくのでしょう。

現存の旅館業の監督を行っているのは、都道府県と政令指定都市や中核市などに置かれている保健所で、届け出と規制内容は、それに習うことになろうかと思われます。

また、販売をする旅行業の監督は観光庁で、この分野は観光庁への登録制となります。

「民泊」は、シェアリングエコノミーの試金石とも呼ばれるもの。この分野は、IT基本法と呼ばれる「高度情報通信ネットワーク社会形成基本法」を監督する内閣府に属します。2017年1月に「シェアリングエコノミー促進室」が設置されることになっています。この法律の改正案が出てくるかを合わせて、これから注意深く観察していこうと思います。

この他に、2泊3日以上の民泊が提供できる「国家戦略特区」による民泊が、2017年1月より大阪府、北九州市ではじまります。

この特区民泊は営業日数制限はありません。ただ、泊まる方が2泊3日以上の利用でなければならないという制限となっています。

今日も素晴らしい一日を過ごしましょう。

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【会津野】和解の力

2016年12月28日 | 宿主からのブログ

おはようございます。旅人宿 会津野 宿主の長谷川洋一です。

今朝、ハワイの真珠湾を訪れている安倍総理大臣とオバマ大統領のスピーチがありました。

朝食の準備をしながらこれを聴き、「和解の力」ということを強調されていたと感じました。

他方、つい先日、沖縄の埋め立て承認を取り消す行政訴訟の最高裁判決が出ています。一審の高裁では原告の国が勝訴し、それを不服とした沖縄の上告をニ審の最高裁が棄却しました。ここでは、「和解」という手段は用いられませんでした。

国家主権を持つ者どうしの戦いか、同じ国家主権の中での戦いかの違いはありますが、同じ国の中でこそ、「和解」を目指し行動するのが本当ではないでしょうか。

なんだかアンバランスな気がしました。

今日も素晴らしい一日を過ごしましょう。

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【会津野】只見線駅活用の思考実験

2016年12月27日 | 宿主からのブログ

おはようございます。旅人宿 会津野 宿主の長谷川洋一です。

今朝、JR只見線の平成23年豪雨不通区間を鉄路で復旧することを決定したことが、大きく新聞で報道されています。

この中身には、2つの事柄があります。

ひとつは、復旧のための工事費をどうするかということ。JRが工事費を81億円と試算し、そのうちの3分の1(27億円)をJRが、残りの3分の2(54億円)を福島県と沿線自治体で負担します。いままで、福島県はこのための基金を作りオカネを貯めてきました。それだけでは足りないものの、なんとか工面することを決断しました。

もうひとつは、復旧後に出る赤字額のことです。工事をして復旧することになる不通区間(会津川口〜只見)は、JR東日本のなかで2番目に赤字額が多く出る区間で、沿線人口も非常に少ない区間です。JR只見線全線を通してみても、やはり赤字額が多く出る区間です。

JR東日本は、上下分離方式というものを復旧の条件として提案し、沿線の自治体も、この案に同意しました。

上下分離方式とは、地面に属する部分(ここを下の部分という)である線路と駅の土地を自治体の所有とし、管理運営は自治体が行います。運行で発生する赤字額も自治体が補填するというものです。JRは、車輌と運転要員の所有(雇用)と管理(ここを上の部分という)を行います。列車運行ダイヤの決定や、キップ販売業務などをどうするのかは示されていませんが、上でも下でも無いこの部分が今後どのような分担となるのかは、注意深く見ていかないといけません。最悪の場合、復旧区間を運転する列車は、1日1本だけというようなことになりかねないですし、キップ販売業務を車輌の中だけに限定するということも出来ないことではないからです。

報道では、福島県の他に、不通区間である只見町、金山町の上下分離方式での年間負担額のほか、不通区間以外の市町村の年間負担額についても示されています。

かなり人口が少ない不通区間の両町だけでは、とても負担しきれないから支援すると見るか、それとも只見線全体を上下分離とすることを見据えているのか、そこも報道だけではわからない部分です。

ただ、沿線の人々の税金で只見線を支えるということは、はっきりと認識出来ます。沿線の納税者の1人として、カネを出すのだから意見も出さねばなりません。建設的な意見を出すにはどうしたら良いか。この命題を沿線住民のみなに投げかけられたというのが、今回の決定の本質であると私は理解しました。

線路については、列車を運行する以外の使い道はあまり想定できませんが、駅およびその付随施設については、沿線市町村のアイディアで活用することが出来そうです。

実際に駅の土地は、どのくらいの広さでどのような活用方法があるのだろうか。

例えば、始発地、会津若松駅の次の七日町駅はこんな感じでしょう。12月23日のエントリー【会津野】六斎市で7日に市が立った町と七日町の違いで、七日町という街の成り立ちに触れました。ここは、街道筋として宿文化が栄えたところで、商業としての市も立った街です。現在は、駅舎が会津地方17町村のアンテナショップ「駅cafe」として活用されています。ただ、駅の土地の多くの部分は、片側一面のとても広いプラットホームで、ホーム以外の利用は全くないと言ってもよいほどです。「旅の宿 七日町駅」や「七日町 オープンデッキマーケット」のような利用方法なんかどうだろうと思います。

只見線の各駅を歩きながら、これからいろいろと思考実験(最近、この言葉がお気に入りです!)をしてみようかなと、思っております。

今日も素晴らしい一日を過ごしましょう。

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