(株)あいすくむり の 売り上げ向上委員会

あなたのお店でしか食べられないオリジナルソフトクリームの開発・製造を通し、売り上げ向上のお手伝いをさせて頂きます。

「どうすれば美味しいアイスが作れますか?」という稚拙な質問に思う事。

2023年07月30日 | ビジネス

あいすくむりの加勢です。

今日は、ジェラートやソフトクリームの「味」についてのお話。

数あるお問合せの中でも

「どの材料を使用すれば美味しいジェラートになりますか?」

「どのマシンなら美味しいジェラートが作れますか?」

「ショックフリーザーを使用した方が美味しくなりますか?」

などの「味」や「美味しさ」についてのご質問を頂くことが多くあります。

 

ただ、正直この手のご質問には何とも答えようがないのです。

まあ、それでも無理やりに答えることは出来るのですが、それはあくまでも僕の感想にしかならないのです。

 

そもそも「味」や「美味しさ」には、人それぞれ好みがあります。

なので

「どうすれば美味しいものが作れますか?」

と聞かれたら

「沢山作って、沢山食べて、色々な機械を使ってみて、ご自分で判断してください。」

という回答が、最も正解に近いものになるのではないかと思います。

そもそも「美味しさ」というものの追求は、穿った見方をするのであれば

作り手が思う「美味しさ」というエゴイズムを

お客様に押し付けて、その上で「美味しい」と言ってもらうことです。

 

であるのであれば、まずはご自身が様々なジェラートやソフトクリームを食べて

ご自分の理想の味を見つけることからスタートするべきなのです。

そして、自分の理想と思える「味」に出会ったら

その商品を提供するお店に何度も通って、材料やレシピ、使用している機械を観察して学ぶのです。

場合によっては、お金を出して作り方を教えてもらうことだってあるでしょう。

 

それらの行動もせずに

「どうすれば美味しいものが作れますか?」

という質問をしてしまうのは、少々稚拙としか言いようがないのです。

 

ただ・・・

本当にごめんなさい。。

正直言うと、若い頃の僕も似たような質問をしておりました。。。

なので、人の事を責めることなんて出来ないのですが

どうしても、この手の質問を投げかけると違和感を感じて「んん?」と思ってしてしまうのです。。。

自分の事は棚に上げてしまっているので、本当に申し訳ないとは思います。

 

ここで少し話を変えますが、僕にもこだわり抜いた死力のソフトクリームの作り方があって

「この味は完璧!」

と思うものを作り上げても、一部のお客様からしたら

「他の商品との違いが分からない」

とか

「甘すぎる」

と言われたり、逆に

「もう少し甘い方がイイ」

とか、お客様は好き放題言うんです。

その都度僕は、お店に行って自分が作ったソフトクリームを食べるんですけど、大体

「完璧!  問題なし! 最高に美味い!」

と、自分の作ったソフトクリームに自画自賛します。

 

ただ、人によっては、お客様から些細なことを言われたことで

大いに混乱してしまう人がいるんです。

他人の意見にいちいち振り回される。

「甘い」と言われたら、糖の量を落としたり・・・

「甘さが足りない」と言われたら、糖の量を増やしたり・・・

「もう少し濃い方がイイ」と言われたら生クリームの量を増やしたりと。

お客様の一言で、簡単にレシピを変更してしまうのは

自分が作り出した商品の「味」に確固たる自信を持っていないからなんです。

 

自信を持って、お客様に提供できるところまで練りに練ってないんです。

だから美味しさのエゴイズムを、お客様にぶつけて

「どうだ! 超絶美味いだろ?」

と、押し込めないんです。

自身のない男がモテないのと同じように、味に自身の持てないジェラートは好かれないんです。

例えとしてはズレているかもしれませんが、少なくても自信を持てる商品を作るためには、自分から能動的に動かないといけないのです。

もちろん、味の世界は好みの世界でもあるので全ての人に好かれることは難しいとは思いますが

すぐにレシピを変更してしまう方が、よほどお客様に失礼で、不義理な行為なのです。

 

少し昔の話をします。

13年前。僕がまだ駆け出しの25歳の頃、抹茶のジェラートで、めちゃくちゃ濃いジェラートを提供しておりました。

ただ、一人のお客様から

「濃すぎて食べれない」

という一言で、抹茶の量を少なくしたんです。

そしたら、他の多くのお客様から

「抹茶が濃くて美味しかったのに、薄くなって美味しくなくなった」

と、クレームではないのですが、良くない評判が立ってしまいました。

そのジェラートが「美味しい」と言ってくれるお客様がいるのに、レシピを変えるのはそのジェラートを求めて来店くださるお客様を裏切る行為に等しいのです。

もし、作り手自身が「これは違う」と思ってレシピを変更するのであれば僕は全然問題ないと思うのですが

僕の意見を含め、他人の意見に流されてレシピを確定したり、変更してしまうのは、やめた方が良いかと思います。

 

少し脱線しましたが、自分が自信を持ってご提供できるために、たくさん作り、たくさん食べて、自分の味を作りあげて頂きたいと思います!

 

 

 

 

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