あいすくむりの加勢です☆
先日、たまたま学生時代にお世話になった先輩たちと一緒にお酒を飲ませて頂き、一人の先輩が仕事について僕に相談してきたのです。
その先輩は、大手の上場企業に勤める方なのですが、
「会社の上司とウマが合わない。」
「この間、会社の会議で 『〇〇した方が生産性が上がる』 という提案をしたのに、上司に完全に無視された。」
「うちの上司はバカだから現場の声を聞かないし動かない。マジで最低なヤツなんだけど、どうしたらいいかな・・・?」
というもの・・・。
この類の上司と部下の不平不満は、良くあることと思います。
お世話になった先輩だったので、あまりキツイことは言えませんでしたが
ズバリ言うのであれば
「上司が動かないのは、あなたが原因です。」
と言いたかったですね。
その先輩は、お客様のことや会社のことを思い、考え、改善をした方が良いと提案したのだと思います。
それは素晴らしいことです。
この段階では落ち度は一切無いどころか、賞賛に値します。
問題なのは、相談しても動いてくれない上司に対し
「無能な上司」
というレッテルを貼って、お酒の席で利害関係のない、学生時代の後輩の僕に愚痴を言っているという無意味な行為と、あまりにも世間知らずな感覚にです。
愚痴を言う前に、やることが山ほどあると思います。
僕が
「〇〇の改善をしたら、生産効率がこれくらい変わる・・・という提案は会議のときにいきなりしたのですか?」
と聞くと、
「当たり前だよ。そのための会議でしょ?」
と、おっしゃっておりました。
いきなり会議のような大勢がいるような場で、正論を押しつけても、上司も困惑しますし、困惑した状態だと、どんなに素晴らしい提案でも跳ね除けてしまうことがあります。
一度、大勢の前で、跳ね除けてしまった提案を再度認める・・・というのは、結構プライドが傷付いてしまうもの。
社内での改善策を上司に相談するのも、かなり神経を使わないといけないのです。
この場合、まずは周りにいる同僚に相談し
「こういった改善をすると、生産効率があがると思うのだけどどう思う?」
というところからスタートします。
そして、同僚から賛同を得られたら次に上司です。
でもいきなり本題を突きつけるのではなく
「相談があるのだけど、少しお時間をください」
と言い、1対1の場を設け、話を始めます。そして
「お客様や会社のために、少しでも役に立ちたい!」
という大義名分を掲げ、上司も同調させる・・・。
次に
「このような改善をしたら、もっと生産性が良くなると考えています。同僚も同じ意見です。どう思いますか?」
と、質問形式にして少しずつ賛同を得ていく。
そこで
「イイんじゃない」 と言うか 「それではダメだ」
と言うかはわかりませんが、本当に良ければ 「イイ」 と言うと思いますし、ダメならその理由も言ってくれるはずです。
そこで 「提案書」 的な資料を作って行くと、その本気度が伝わります。
「良い改善案だね」
と上司の賛同を得られたら
「改善するために、お手伝いください!」
と言う・・・。
次に、上司のさらに上の上司に相談させてもらう場を設けて頂く・・・
というような、手順を踏んでいくのです。
俗に、この手のやり方は 「根回し」とも呼ばれるものなのですが、
たまに
「俺、根回しとか苦手なんだよね」
と平気で言ってしまうサラリーマンがいます。
ただし、よくよく理解して頂きたいのは
「根回しが出来ない人間」 = 「仕事が出来ない人間」
という方程式が成り立つくらい、重要な仕事だということです。
根回しは、言ってしまえば各々が持つ価値観と価値観・利害と利害の 「調整」 と 「落としどころの模索」 を水面下で行う行為です。
会議などで、価値観と価値観をぶつけ合わせ、喧嘩をしたりすることは、たまに見かけることがあると思うのですが
社内での喧嘩は、余計な摩擦を生み、生産効率と仕事のパフォーマンスを低下させます。
なので、そのようなことが無いように、通常会議の前にはすでに調整が済んでいます。
その 「確認」 をする場が会議なのですが、
すでに調整された事柄の確認中に、先輩のような「勘違い君」が新しい案を持って来ても、
跳ね除けてしまう・・・
と言うのが人間というもので、その水面下の 「根回し」 という行為を知らない僕の先輩の「世間知らずさ」
が逆に露呈してしまう結果になってしまうのです。
さらには
「せっかく会社のためにしたのに認めてくれない」
という稚拙な愚痴を、僕なんかにぶちまけているという醜態・・・。
「自分は仕事が出来るんです!」
と思い込んでいるけど、実際には 「場荒らし」 的な存在でしかなく、言われたことしかしない社員の方がずっとイイ・・・
という、残念な存在になってしまっているのです。
でも、僕にはそのことを先輩に言う勇気などなく、ブログにそのことをしたためたくらいにしておきます。
なにかの参考になれば幸いです。
(株)あいすくむり → http://aisukumuri.com/