特定非営利活動法人 被災者応援 愛知ボランティアセンター 公式ブログ

2011年3月17日設立。孤児遺児応援活動、被災地ボランティア活動等、現在進行形で被災者応援活動を行っています。

十八成に春・・・桜植樹祭 88回活動報告

2013年03月27日 13時09分12秒 | [東日本大震災]宮城県牡鹿半島十八成ボランティア

こんにちは

愛知ボランティアセンター
久世です

第88回の3月23日、先週に続いて、とてもいい天気で、春を感じる気持ちのいい暖かさとそよ風でした。
大阪から一人で参加の大学生も含め、今回の参加者は53人!大型バスいっぱいの参加者です。
初参加は約7割。最近は初参加の方が7割~8割。一人で参加の方も大勢いらっしゃいます。
震災から2年たっても、何かしなければと思われる方がたくさんいらっしゃいます。

毎月1回は十八成ボランティアに参加をしている豊田市立前林中学校の生徒さん達。
その生徒さんたちは豊田市内で街頭募金などを行っています。
今回、その募金の中から10万円を、一般社団法人「十八成ビーチ・海の見える丘協議会】に寄付をされました。
朝のミーティングで、会長の沼倉憲一さんに目録を渡しました。
沼倉さんは「何か形の見えるものを作る、もしくは購入する時に大切に使わせていただきます」と力強く挨拶をされました。
またひとつ前林中学と十八成の絆が強まったと感じられました。
ありがとうございました。

今週の活動内容
○くぐなり食堂
○こころ配り
○チーム恭一with安吉&文吾
○阿部邦子さんと語る会

○くぐなり食堂 今週のメニュー
コーンおかかごはん
玉ねぎの生姜スープ
肉団子のケチャップあん
洋風肉じゃが
水菜と玉ねぎの
キャベツのえびごま油かけ

 

今回の料理長は大学生のジョン君こと加藤君。
ジョン君をリーダーとした5人=73歳の島岡御大、大学生の野間さん、高校生の柴田さん、会社員の三宅さん=は、
3月17日(日)から23日(金)まで、被災地行脚と名付けて、陸前高田から十八成までの約130kmをリレーで歩きました。
2年たっても未だ各地に残る津波の傷跡に心を傷め、行く先々で様々な感動的な出会いがあり、
最後は足の悪い邦子さんまでも少し歩かれ、十八成仮設三姉妹といっしょに十八成に帰り、
仮設の皆さんから大歓迎されました。
十八成の皆さん、温かい出迎えありがとうございました。

さて、そのジョン君。料理長でありながら、出発前に東別院で行う食堂班ミーティングには参加できていません。
しかし、そんなことは簡単に乗り越えてしまうのが、愛知ボラセン・くぐなり食堂班。
メンバーみんなと、そして十八成仮設三姉妹のひなちゃん、さくらちゃんも協力して、
多々発生したアクシデントも皆で乗り越え、12時には150食完成!!

邦子さんから「アクシデントに遭った時こそ、人間の器量が分かる」と聞いていたから
アクシデントを楽しんでこなしたよ」と笑顔のボランティアさん。
「なんでだよ」と攻めるのではなく、「頑張ろう」という協力のくぐなり食堂班。
今回も見事!

    

 ○こころ配り
こころ配り班には初参加の方を多く配置しています。
十八成の方々からお話を伺うことで、大震災を学んで頂きたいと考えてのことです。
一軒一軒「愛知ボランティアセンターです」と声をかけると
十八成の皆さんが「また来てくれたの、上がってお茶飲んで行きなさい」と笑顔で、嬉しそうに迎えてくださいます。
初めての緊張は解け、また十八成に帰って来たいと、多くのボランティアさんが思います。

3月3日にお亡くなられた岩崎陽二郎さんのお宅に、これまで岩崎さん宅でお茶っこをされた何人かのボランティアさんが、
かわるがわる訪問し、それぞれに陽二郎さんの思い出話を奥様にされました。
きっと陽二郎さんは笑顔で見ていらっしゃったと思います。

今回、十八成仮設に46個のお弁当を配達。過去最高のお弁当配達でした。
こころ配り班の皆さん、お疲れさまでした。

  

○チーム恭一with安吉&文吾
今回は前林中学校から贈られた3本の桜を植樹しました。 

前林中学校の東先生はこの1年、毎月、生徒さんたちと十八成に帰ってきていらっしゃいました。
募金などで寄せられたお金をもとに植樹を企画された当初は、
もっと多くの桜を植えたいと考えていらっしゃいました。
しかし、東先生はこの4月から、メキシコの日本人学校に赴任されることになりました。
そこで、東先生が日本にいらっしゃるうちに記念植樹を、ということになりました。

桜を植えるにしても、鹿のえさになってしまっては残念です。また、どこに植えるかも知恵が必要です。
そこで、ボラセン代表の久田、邦子さん、恭一さん、東先生で本当に色々と考えた結果、
①鹿の被害のないところ
②車の出入りの邪魔にならないところ
③仮設住宅の入り口付近は 将来道路が通るときに削られる可能性が大きい 
この3点を重視して、仮設住宅の奥に植えることになりました。

植物に詳しい後藤美奈子さんが「桜部長」となり、仙台の植木屋さんのアドバイスを真剣に聞いていて、
「邦子さん、最初の1週間は毎日水をかけるんだってよ」と嬉しそうに話され、
邦子さんは、「うん、わかった、雨が降ってもちゃんとかける」と真面目に応えて、
その場にいたみんなが爆笑したひとこまも。
「十八成桜」と立派なプレートも用意され、この三本の桜は、仮設住宅の皆さんの桜です。
元気に育てて、花が咲いたら愛知ボラセンと十八成の皆さんで花見をしましょう。

   

  

午後から、十八成の仮設の皆さんとボランティアさんとで桜植樹祭を行いました。
それぞれの想いを込めた植樹。
最後にみんなでNHK復興ソング「花は咲く」を、桜の木の下で歌いました。
これから咲く桜を前に涙なしには歌えませんでした。
とても素晴らしい桜植樹祭でした。


   

○阿部邦子さんと語る会
阿部邦子さんの 「生きて!」。
邦子さんはぶれずに訴え続けています。
ですから「大事なことは何度でも言う」と仰います。
ですが、何度聞いても新鮮で、新しい発見があります。
お話の後、毎回必ず邦子さんに駆け寄って、「生きる勇気を戴きました」と声をかけてくれる人がいると邦子さんから聞きました。
その強さが『阿部邦子のがれきに咲いた花』として出版され、愛知ボラセンで販売しています。
邦子さんの本を希望される方は、自分にぜひ、声をかけてください。
耳で聞き、活字で読むと、また違う発見がありますよ。

いつもと同じように出発式を行いました
今回のエールは前林中学校3年生の皆さん。
高校行っても今の気持ちを忘れず
今度は高校の友だちを誘って、十八成に帰ってきてください。


そして笑顔で集合写真

いってきまーす!

追伸
 前林中学校の東先生 一年間、たくさんの前林スマイルをありがとうございました。
 ほんとうにお世話になりました。
 メキシコでも生徒さんたちに、震災のこと、十八成のこと、愛知ボラセンのことを伝えられることと思います。
 メキシコでのご活躍を祈っています。そして、3年後にまた十八成に帰りましょう。
 東先生、いってらっしゃーい! メキシコでも顔晴って!!


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3 コメント

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ありがとう❤ (阿部邦子)
2013-03-27 23:34:48
★今回は活動報告が速く、嬉しかったです。久世さんに書く余裕があったということと。「思い出」としてではなく 息吹の感じられる報告だったということです。
★被災者となって、・・・語弊があるかもしれませんが 一つだけ良かったと思えることは、多くの出会いがあったことで、多くの学びを得ることができ、そして個々本当に受け止め方って色々だと実感として知ることができたことです。
★被災者となって私が一番変わった点は、「率直になった」、だと自分では思っています。もともと 蔭口は大嫌い、ということはありましたが、本人のいないところで「・・・なんじゃないかな」と、憶測で話しても、その本人の真意とはかけ離れていることは多い。人は、実際に目を見ながら話し合うことが一番大事と。わかりあえるためにはそれしかないと、本当にそう実感しています。被災者となって、嫌なことばかりじゃないよ、そう自分に言い聞かせたくて、たどりついたことです。よくそこまで思えるようになったねって、喜んでくれる人が一人でもいてくれたら嬉しいな。
★桜の植樹。毎月一度はいらしてくださった東先生と、もうしばらくお会いできないのは寂しいけれど、桜の写真をメールで送るね。そして三年後にはお帰りと言うことで、そのころは高台に移れているかな。そうしたら高台への植樹をまたよろしくお願いします。
★東洋館の千春社長から、出版おめでとうって すっごく豪華できれいな花束をいただきました。幾つになっても花束って 心 くすぐられます。執筆って実は 魂を削っているような面があるけど、そういうとき、「これからも書き続けよう」って思えます。
『がれきに咲いた花』 ・・・・桜のように温かな 花束のように凛とした 大輪の花を咲かせて、日本中の人に読んでいただきたいです。自分のためではなく、助かってほしい人たちに。愛知ボランティアセンターには販売までしていただき、愛知の人たちに絶対に助かってほしいと本当にそう思っています。
★毎回、土曜日のたびに、『来てくださってありがとう』。
また、愛知ボラセンと十八成の歴史を、思い出を、重ねて行きましょう。
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Unknown (ほし)
2013-03-28 12:32:52
邦子さんのコメントにもありましたが、追伸で、東先生が3年後に十八成浜に帰ってくることが書いてありました。

「3年後かー」と思いつつも、東先生なら・・・というか、愛ボラ繋がりなら、必ず今と変わらない関係でいるから、あっと言う間の3年に違いないと、思いました。
ある意味、3年後に目標が出来て、これからまた顔晴れる気がします。
3年後を語る久世くんも、流石です。
返信する
また帰ってくるよ! (東 優志)
2013-03-29 21:53:43
たくさんの温かいお言葉ありがとうございます。

第88回がメキシコ赴任前最後の十八成となりました。
第44回に始まって、これまで13回十八成に帰って本当に多くの方と出会うことができました。この「出会い」「人とのつながり」こそが、私たちを十八成に向かわせる原動力だと思います。

そんな十八成のみなさんや、ボランティアのみなさん、そして教え子たちとのつながりを続けていくためのシンボルが「十八成桜」です。
私や生徒たちにとって、この「十八成桜」は日本中のどこの桜よりも開花が気になる桜となりました。

帰国後は、再び生徒たちと、そして愛ボラの仲間たちとともに、少しずつ十八成桜を増やしていく活動に取り組むつもりです。

ある生徒が言っていました。

「この桜と 邦子さんのがれきに咲いた花 どちらも きれいな大きな花を咲かせてほしい」

子どもなりの願いがこもった言葉だと思います。

邦子さんにとっては執筆活動こそがご自身の復興につながるとお聞きしました。

「心の復興」
これこそが、愛ボラの活動に参加する私たちの願いです。そのためのお手伝いを、これからも自分にできる形で続けていこうと思います。

3年後、必ず帰ってきますね。

では、行ってきまーす!
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