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チラシの裏

日本民衆文化の原郷と横溝正史

2006年03月10日 | others
「日本民衆文化の原郷」を読んでいると、不思議に以前読んだことがあるような気がしてきました。それは、著者が各地の老人の証言を聞き書き風に書いているところなのですが、じつは横溝正史のミステリを連想していたんです。 「日本~」は被差別の人々が民俗芸能を担ってきたことを書いているのですが、そういえば正史のミステリにも、はっきりと描写されていませんが「雑芸能」を仕事にしていたキャラクターが登場します。 . . . 本文を読む
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ゴーストなんかこわくない

2006年03月09日 | others
むかしアメリカのコメデイドラマでこんなのがありました。 友人同士の探偵事務所で、相棒が撃たれて死ぬ。もう一人が事務所を引き継ぐが、なんと死んだ相棒が幽霊となって現世に戻ってきた。その幽霊は友人にしか見えない。おまけに死んだ相棒の美人未亡人はなんとなく友人に気があるよう...、という設定でいろんな事件を解決していく。タイトルが思い出せないけれど、幽霊の相棒は必ず白いジャケットを着ている、というお約 . . . 本文を読む
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帝都東京・隠された地下網の秘密

2006年03月08日 | ノンフィクション
都市の姿というのは、ヒトの視線から見えるだけのものではないですね。下を見れば地下には地下鉄、地下道をはじめ目に見えない通路があり、はたまた空から見れば屋根と屋上はまた別世界。「帝都東京・隠された地下網の秘密」はそんな都市の裏側にある別の世界、もしかしたらありえたかもしれない別の東京を教えてくれます。 東京の地下鉄は戦前は渋谷と浅草をむすぶ銀座線だけだったはずです。いまの迷路のような地下鉄網は戦後 . . . 本文を読む
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鳥を見た

2006年03月07日 | アニメ・特撮
とあるところで「ウルトラQ」の中古ビデオを3本購入。 時間ができると観ているんですが、「鳥を見た」に涙腺がゆるみっぱなし。 ハーラン・エリスン「少年と犬」+「マリー・セレスト号」+「空の大怪獣ラドン」、ですか。 哀愁に満ちた宮内国郎の音楽がすばらしいです。しかも普段はクレジットがオープニングにあるところを、「鳥を見た」だけはエンドクレジットになっているんですね。クレジットスクロールの背景をラルゲ . . . 本文を読む
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地を穿つ魔 その2

2006年03月06日 | others
「地を穿つ魔」(ブライアン・ラムレイ著 創元推理文庫)にやたらに手記が多い(本文すら一人称の記録という形)のは、なぜなんでしょうか。 超太古からの妖神との戦いかたもラブクラフトのころと比べるとずっとモダンになり、地球規模の防衛機構がクトゥルーの魔に対抗します。ウルトラセヴンのウルトラ警備隊みたいなものですね。 ネタバレ気味ですが、ラストではじめて「なぜ手記なのか」という答えが分かるような気がし . . . 本文を読む
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地を穿つ魔

2006年03月05日 | others
「地を穿つ魔」(ブライアン・ラムレイ 創元推理文庫) は、タイタス・クロウ・サーガの長編です。 以前に出ていた同シリーズの短編集は「タイタス・クロウの事件簿」。 そのタイトルからも分かるように、基本的にはオカルト探偵ものでしょう。 ノリとしては「カーナッキ」の流れですかねえ。 しかし「地を穿つ魔」は長編なので、冒険小説に近いパターンですね。 やたらに手記が出てくるのがちょっと...。 . . . 本文を読む
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デス博士の島その他の物語 その2

2006年03月04日 | SF
「デス博士の島その他の物語」、 オビに「全5編+α」と書いてあります。 αって何?と思いましたが、 著者による前書きの中にある短い作品のことのようです。 個人的には、この話がいちばん好きです。 . . . 本文を読む
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デス博士の島その他の物語

2006年03月03日 | SF
デス博士の島その他の物語(ジーン・ウルフ)、読み終えました。 時間をかけてじっくり読んだせいか、はたまた読みやすい作品がセレクトされてあったのか、とても面白かったです。 口はばったい言い方を許されるのなら、このテーマなら普通小説でもじゅうぶんに可能なはず。そこにあえてSF的描写を入れるのは、著者が「SFを書きたい」からでしょう。 日本語になっているので、キリスト教臭さは気になりませんが、そこ . . . 本文を読む
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SF講座

2006年03月02日 | SF
また昔話ですみません。 はるか20年前ぐらいですか、東京に住んでいるころに横浜ルミネの上にある朝日カルチャーセンターの「SF講座」を受けたことがありました。作家養成というほどではなく、「SFってこんな文芸」ていどの講座でした。講師は石川喬司氏。代表作は…、ごめんなさい、日本SFにはうといもので。 でも、とても面白かったですよ。筒井康隆によるSF作家協会員を紹介する文を朗読されたのですが、笑った . . . 本文を読む
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角田喜久雄

2006年03月01日 | others
江戸川乱歩、横溝正史の再評価がなされて久しいし、山田風太郎は最晩年にはアイドルになっちゃったし、さいきん高木彬光が光文社文庫から全集が刊行されるようです。さて、そこで一人忘れてはいませんか、って五十石船かい。 角田喜久雄は戦前から作家活動をしていて、投稿時代から数えるなら横溝正史より長く執筆していたんですがね。 探偵小説と時代小説の二足のわらじを履いていたのですが、カテゴリ的には時代小説家のほう . . . 本文を読む
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