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チラシの裏

角田喜久雄

2006年03月01日 | others
江戸川乱歩、横溝正史の再評価がなされて久しいし、山田風太郎は最晩年にはアイドルになっちゃったし、さいきん高木彬光が光文社文庫から全集が刊行されるようです。さて、そこで一人忘れてはいませんか、って五十石船かい。

角田喜久雄は戦前から作家活動をしていて、投稿時代から数えるなら横溝正史より長く執筆していたんですがね。
探偵小説と時代小説の二足のわらじを履いていたのですが、カテゴリ的には時代小説家のほうでしょう。とにかくいっぱい書いていて、どれだけあるのか知りませんが、先日書いた春陽文庫にけっこうな数の作品が入っています。これで全部ではないと思いますが。その時代小説の代表作といえば、たいてい「髑髏銭」「風雲将棋谷」でしょうか。

たしかにその2作もおもしろい。でも、他にも同じくらいにおもしろい作品があります。
「花太郎呪文」長さに怖気づかずに読みはじめると、最後までページを繰るのをやめられません。
「影丸極道帖」他 水木半九郎という同心を主役にすえた一種のサーガになってます。しかもどの作品も意外な犯人が。探偵作家の面目躍如の冒険探偵時代小説。やめられません。
「怪異雛人形」(講談社大衆文学館) 江戸時代を舞台にした怪奇探偵時代小説。短いのが難。

さあ、春陽文庫を探して角田ワールドへ突入だあ!
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