ロバート・ロプレスティ, 高山 真由美 訳,創元推理文庫(2019/8).
このミステリーがすごい2020第7位.原書房本格ミステリ2020第9位.
全部傾向が異なる9編.原書房のランキングに入っていたが,本格と言えるのは最後の中編「赤い封筒」くらいなもの.ホームズ役・ワトソン役の崩れた関係が面白い.「...コーヒーショップで謎解きを」というこの本のタイトルもここからきているようだ.
これも兵役拒否が背景だが,「列車の通り道」はもろに社会派している.ぼく的ベストは「共犯」.
サキの短編を思わせる作品もあるのだし,「ミステリ」として売らないほうがいいのでは...
各篇の最後に作家のコメント.この短編集そのものが日本向けということだが,コメントも日本人だけに読まれることを想定しているのだろうか.もちろん訳者による後書きもある.
山本由美によるカバーイラストのモチーフは「赤い封筒」だろう.手前半分だけが俯瞰図で,セザンヌみたい.コーヒーが美味そうでない...アメリカのコーヒーを忠実に写実している?