『スイートリトルライズ』 甘い小さな嘘。
ちっとも甘くないけれど。
二人が住むあのマンションは、聡が「彼女は現実感がないから」
っていう、瑠璃子そのもののようで、
とても素敵な住まいのはずなのに、特に映画のはじめの方は
「なんだかどこにいていいか分らない、窮屈な感じのする家だな」と思った。
その家は隅から隅まで瑠璃子の世界で、
そこに聡はちっとも馴染んでいないように見えたからかな。
「うん」 「へぇ」 「ふぅん」 「別に」
同じ言葉でもシーンごとにニュアンスが違っていく。
南朋さん、お見事。
きりっとした役が続いていたから、こういう不器用で、
揺れていて、はっきりしなくて、わかってるくせに流されて…、
でもなんだか魅力的なんだよねみたいな
フクザツな役柄は久しぶりで、「見飽きない人だなあ」と思った。
ただもう少し、映画としては緩急つけてくれたらな、と。
繊細で丁寧だけれども、秘めてる激情みたいなものがもっと
感じられるようになっていたら良かったな。
あとは…まったく個人的な事情で申し訳ないんだけど、
小林十市がどうしても、ブログでのおちゃらけたイメージが勝っちゃって(汗
それに私は彼が俳優に転向してから、お芝居をほとんど見ていないんで、
(黒木瞳が出演した「プリマダム」の、たくみ先生役くらいしか)
ダンサーとしての印象もまだ強すぎてしまう。(素晴らしいダンサーだった!)
でも、あの江國香織の、日常を描いているけど非現実的な世界を
非現実的なセリフで言っていながら、「あ、こういう感じ。感情ってわかる」
と思わせる、リアリティーを生み出す役者さんたちは凄い。
さて次は、『ヴァイクトリア女王』を観る予定。
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ほぼ日で今掲載中の「ほぼ日の芋煮会。」。
そこに飯島奈美さんの“塩味”のレシピがございまして、
ワタクシ、トライしてみました。
作り始めてから蒟蒻を買い忘れたことに気づきまして、
う~~~~む。芋煮に蒟蒻が入ってないなんて!!
このミスは痛恨の極み!!
でも十分美味しかった。^^
ごま油をたらして胡椒をさっとかけても風味が変わってイケる!
すまし汁に合わせて久しぶりにブナコの器を使ってみたりもして。
芋煮+買ってきたおこわ+SAPPOROオフの贅沢
が、今夜の晩餐でした。^^
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