かつて命を捨てて
君を救ってくれた人の
命を
捨てているのだ
かつて
命をかけて
あなたの生命を守ってくれた人の命を
捨てているのだ
そうだ
親を見捨てる神経を育てられたのだからな
だれかが 自分たちの躯を
専門家と言われる人々が
面倒をみるのだと疑わない
自分は家畜なのだからと
仕方ないのだからと
人間が豚になり
牛になり
猫になり
犬になっているからだ
そうやって
自分を育ててくれた親も
その親につながる祖先さえも
みんなドブに打ち捨てて
仕方ない
仕方ないと
言い訳をいいながら
自分の命をも打ち捨てていく
だれも守っていない
だれも、幸福にならない
あなたのために犠牲になった肉も
報われない