おなじステンレスでも、成分の違いや加工方法で磁性・・・ つまり磁石に付くのと
付かないものがあります。 参考まで代表的な鋼種で例をあげてみますが・・・
マルテンサイト系・SUS410=13%Cr+87%Fe 磁石に付きます。
フェライト系・・・SUS430=18%Cr+82%Fe 磁石に付きます。
オーステナイト系・SUS304=18%Cr+8%Ni+74%Fe磁石につかない。
SUS304が一番代表的ステンレス鋼ですから、ステンレスは磁石につかないと云う
イメージが一般的です。 別に粗悪品や値段が安いから
磁石に付く訳ではありません。
カットシザーにおいても、磁石に付くのが安物で、磁石にくっつかないのが
高級なモノとは、考えないでください。
リーズナブルな価格帯のカットシザーは、SUS440C系統が多い様に思います。
コバルトの含有量が高いステライト系のハサミは、磁石には絶対にくっ付きませんが
指で曲がるほど軟らかく、甘切れを好む美容室向けの鋼材の印象ですね。
ステライトは高価な鋼材ですが、それよりも高価に売られているモノが
鍛造品で出来ている事も有りますので・・・ 世の中色々ですな。
ってか! カットした髪の毛がハサミに くっ付かなければ・・・ いいじゃん!!
明日はもう少しだけステンレスの磁性について。