首相官邸に、「左翼」80人が自由に出入りできるようになっていた。中には犯罪歴のある人物も――飯島勲・内閣官房参与の口から、そんな爆弾発言が飛び出した。
もちろん飯島参与いわく、その原因は民主党政権だという。「今の官邸は村役場以下」と息巻き、すでに「アカ狩り」の大ナタをふるったという。
■今の官邸は「村役場」以下
問題の発言は、2013年1月13日の「たかじんのそこまで言って委員会」(読売テレビほか)で放映された。
飯島参与は小泉純一郎元首相の秘書官を長年勤めたことで知られ、安倍政権の発足に伴い、小泉政権時代以来約6年ぶりに官邸に「復帰」した。そんな飯島参与はゲストとして登壇するや開口一番、
「官邸に入って驚いたんですが、むっちゃくちゃ。村役場以下ですよ」
と目をむき、民主党政権が官邸に残した「負の遺産」を並べ立ててみせた。
真っ先に挙げたのは岡田克也・前副総理が進めたとされる官邸の経費削減政策への不満だ。新聞を各紙一部ずつしか取っていなかったため「(他の人と)回し読みしてください」と言われた、飲み物が自己負担だった、名刺も100枚以上は自己負担、職員の交通費もろくに出ないなどとぶちまけ、「これじゃ官邸機能にならないでしょ!」とまくしたてる。
しかし飯島参与が「一番ひどかった」と強調したのは、官邸のセキュリティー問題だ。飯島参与によれば、官邸に出入り可能な人間がいつの間にやら増えており、その数は1300人に及んでいたという。さらに飯島参与は、「個人的な調査の結果」として以下のように語った。
「その中で、80人くらいちょっと『左翼的な』メンバーが入っている。ひどいのになると、前科一犯の奴が入っていた」
「左翼的」の基準や「前科の種類、ならびに具体的な調査方法については明らかにしなかったものの、飯島参与は、「(こうした人間を通じて)もし外交・安全保障や為替の問題が外に漏れたら、安倍内閣は沈没ですよ」と憤懣やるかたない様子で、「内調(内閣情報調査室)や警察は何をやっていたかということだ」と声を荒らげる。すでに該当人物からは入館パスを「没収」したという。
飯島参与はこうした問題を含めた官邸の「体制作り」を、「今月いっぱい、できれば首相の海外出張までに」は実現したいと抱負を述べていた。なおこの日は安倍晋三首相も番組に「緊急出演」していたが、途中退出後に入れ替わりで登場した飯島参与に存在感を食われてしまった形だ。
この発言に視聴者からは、
「すげぇ 国の中枢をオープンにしてたのか、民主党は 本当、暗黒の3年間だったな」
「とりあえず、盗聴マイクや盗聴カメラが無いことを点検して、セキュリティシステム総入れ替えして、官邸内のレイアウトも変更して、ネットワークのホスト名やIPセグメント変更もやって徹底的に構成変更すべきだな」
と改めて厳しい民主批判の声が相次いでいる。