6日の東京株式市場で日経平均株価は続伸か。3日の米国市場でダウ工業株30種平均が終値で2万ドルを回復し、投資家心理の改善による買いが先行しそうだ。ただ、外国為替市場で円は1ドル=112円台半ばで高止まりしており、日本株の上値を抑える要因となる。市場では1万8900円~1万9100円での推移を見込む声があった。
3日の米株式市場でダウ工業株30種平均は大幅に反発した。終値は前日比186ドル55セント高の2万0071ドル46セントと、1月27日以来5営業日ぶりに2万ドルを回復した。1月の米雇用統計が市場予想を上回る内容となったうえ、トランプ米大統領が金融規制を抜本的に見直すよう指示する大統領令に署名し、金融株が買われ指数を押し上げた。きょうの日本株市場でメガバンク買いに波及すれば、日経平均は3営業日ぶりに1万9000円を上回る可能性もある。
大阪取引所の夜間取引で日経平均先物3月物は1万9090円と、前週末の清算値(1万8940円)を150円上回った。朝方の東京外国為替市場では円相場が1ドル=112円台半ばと前週末夕時点に比べ円高・ドル安で推移している。1月の雇用統計で賃金上昇率が鈍化し、米金融政策の引き締めペースが想定ほど速まらないとの観測が強まり、ドルの上値は重くなった。円高リスクが警戒され、株式市場では上値を積極的に追う動きは期待しづらい。
国内では主力企業の決算発表が相次ぐ。取引時間中には帝人や王子HD、LIXILグ、取引終了後にはトヨタやスズキ、菱地所が発表を予定している。
海外では中国で1月の財新非製造業PMIが発表される。米国では1月の米労働市場情勢指数(LMCI)が予定されている。