新・エンゲル係数

肥満と痛風に悩まされながらも新鮮な食ネタを捜し求めて・・・

今が勝負だ☆

2015年09月29日 | 気になるネタ

         

中国の株価下落をきっかけに世界中の株価が乱高下している。アベノミクスの登場以来、着実に上昇してきた株価が変調をきたすなかで、「こんな状況では資産運用ができない」と頭を抱えている人も多いだろう。だからといって預金に退避を続けることはできない。いま物価が上がっていないのは、たまたま原油価格の大幅下落の影響が出ているだけだ。日銀は金融緩和を続けているから、いずれ物価上昇率はプラスに戻る。そうしたなかで、預金だけの資産運用をしていたら、確実に目減りしてしまうからだ。

 株式投資の大原則は、「安い時に買って、高い時に売る」ということだ。ところが多くの個人投資家が逆を行ってしまう。市場が盛り上がったところで買い、下がったところで持ちきれなくなり、損切りしてしまうのだ。私は、いまの相場は割安だと思う。PBR(株価純資産倍率)という指標がある。企業の解散価値の何倍の時価総額がついているかという数字だ。8月末の東証1部のPBRは加重平均で1・3倍だ。世界の株式市場では、平時で2倍程度だから、日本の株価は割安といえる。

 もちろん、これだけ株式市場が不安定だと、もっと株価が下がる可能性は十分ある。しかし、下がったら、そこでまた買えばよい。株式投資で儲かっている人の特徴は、資金に余裕があることだ。余裕があれば、下がった時の買い増しができる。だから、ますます取得コストが下がる。資金総額の問題ではなく、割合だ。手持ち資金の大部分を株式投資に回すようなことをしてはならないのだ。

 それでは、いまどのような株式に投資をすればよいのか。安倍晋三政権が継続すると読むのであれば、答えは明確だ。今年から、成長戦略が本格化する。「岩盤規制に穴を開け、競争市場を持ち込む」のが成長戦略で、競争が激しくなる。

 そのなかで、利益を確保できる典型が、政府との良好な関係を保ち、自分の会社だけ利権を得ることによって、競争を回避できる企業。それがどの企業かは、冷静に考えれば、分かるはずだ。 (獨協大教授・森永卓郎)



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