26年前に書いた詩

2009-10-14 11:23:49 | 

     果実の記録

折れ曲がった鉛管にはさまっている

君の沈黙は

不確かな千年の音色の起伏だ

君の涙腺が干上がってしまえば

青い果肉から

蜃気楼の湖岸まで

塩の道が限りなく続くだけだ

噛みついてみろ

ほっぺた抓ってみろ

光沢のない瞬時を

日がなずり落ちながら

君は肉声を殺しはじめた

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 美について | トップ | ベートーヴェンの交響曲第7... »
最新の画像もっと見る

」カテゴリの最新記事