那珂太郎さんを偲んで

2015-06-16 16:55:29 | 
「静岡県詩集2014年」の巻末に県詩人会の東部地区の担当者としてー東部地区のトピックスーという記事を書きましたが、その中の那珂太郎さんと大岡信さんについて触れた部分が<静岡県詩集2014から」の副題でこの度「歴程」593号<那珂太郎追悼特集号>に転載されました。このようなご縁を戴いたことに感謝しています。
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小冊子の編集印刷製本「駿東わやくちゃ屋」の仕事

2015-06-15 18:52:15 | 小冊子出版
自宅で自分の個人詩誌「てふてふ」や頼まれた詩集、エッセイなど小冊子の編集印刷製本までを一人でやっていますが、出版したものを2、3紹介します。
尾崎朋子詩集「網走一丁目」は2013年10月出版です。一編紹介します。

  住む所

老人は巨大戦艦に住んでいると思い込んでいた
すれちがう介護員をさわりながら流し目で
きれいなおんなを探してもいた

巨大戦艦は世界でいちばんさみしい場所
介護員も鳥も犬も孤独死しそうになった
あたたかい老人の愛情があったなら
今夜はやり過ごせる
それほど寒い夜だった

巨大戦艦は世界でいちばん大きい場所
老人はテーブルの下にもぐり込む
百年かかっただろうか
ここまでくるのに
どうだったか
考えていると眠くなる


     尾崎さんは介護の現場でこうイメージできる人なんです。


小清水房也詩集「輪状思索」は2015年2月出版です。一編紹介します。

  滝桜

もう一度会いたい
千年の月日が黒く積もり固まったあの樹肌
斜面に立ち 時が来れば必ず蘇る
うす紅色が匂い立つしだれの老樹に

山峡に立ち
飛び立つ意思を大空に向けて放ち
遠く離れた地に数十本の子孫を残す
それぞれが数百年を重ねた
一本いっぽんがもつその来し方を
肌に触れながら聞きたい
手の平に感じたい

君を囲む平成の人たちの心が
君の心の沿ったものなのかどうか
セシウムを飛散させるこの世の有様を
君はどう思うのか

戻ることのできない
君の生まれた時代への憧憬
連綿と続くその系図を遡り
その時代を体感してみたくなった
君だけが知っている
物言わぬ木ではなくなった大樹よ


       物事の真正面に立つ小清水さんの言葉です。


2014年3月9日の詩集「POEM GARDEN」はお洒落な庭にヨーロッパのクラシックな
車を展示してある車のショールームを借りて行った朗読会のものです。出席者の朗読詩を一冊にしました。当日は京都、名古屋、千葉、浜松、伊東などから沼津市の会場まで来ていただきました。34名の参加者で楽しい時間でした。会場のオーナー様が、特別にゴールドのクラシックカーMGを展示してくださいました。皆様に感謝感謝でした。詩集の中から、名古屋から来てくれた、おしだ としこさんの詩を紹介します。

   そのぶんだけ

こころが いたんだぶんだけ
つよくなれました

うらぎられたぶんだけ
せいじつに なろうとおもいました

さびしかったぶんだけ
あかるくなろうとつとめました

くるしかったぶんだけ
おもいやりがわいてきました

かなしかったぶんだけ
なみだが こころをさわやかに
してくれました

いきて このよにあることは
おなじことのくりかえしなのでしょう

でも かみさまは
けっして たえられなほどの
しれんは おあたえにならない と

ひとのみちの とうげにさしかかってから
かみさまの おもいやりに
きづかされています


      とっても癒される詩の言葉です。

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休眠明け第一弾

2015-06-15 18:24:50 | 日記・エッセイ・コラム
長い間ブログを放ったらかしですみませんでした。
今日は、ジョグもウエイトもピアノもサックスも止めて、酒も飲まずブログ更新に没頭することにしました。(あまりの暑さに缶ビール一本だけ飲みました)まとめて書きます。まず

詩の談話室「YKK」後日談

詩を朗読するだけでなくて、詩作への思いをみんなで談話しようという試みはある程度できたのではないか。出席者の多くは「まじめなお勉強会」に慣れていて、今回の型破りの企画、雰囲気にはじめは戸惑いがあったようだ。時間が経つにつれて、意見も飛び交うようになったが、まだまだ遠慮がちの雰囲気があった。これがもっとリラックスできたらさらに楽しい談話室になるはずだし、多くの人に来てもらえるのではないかと感じた。それでも終わった後、出席者から「このような会をもっとやりたいね」と言っていただいたとき、企画者として少しの満足感を感じた。

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