湿度80%の下界にて

2024-07-04 15:37:47 | 

 

 

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始まりから終わりまで

2024-06-28 13:51:29 | 

ああ梅雨だ ピアノから離れて アホなことを

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あじさいの幻想的な詩

2024-06-26 11:41:45 | 

詩人山本十四尾さんが古河文学館で続けていた詩の会「花話会」がその活動を閉じられてから少し時間がたった                  そこに集まった人たちの詩誌「衣」は引き続き30名ぐらいの執筆でにぎやかな紙面を保っている                                    山本さんから送って頂いた「衣」58号(2023.7.23発行)を開いていた                                              青柳俊哉さんの言葉の世界はずっと魅力なのでいつも楽しみにしている詩人なんだ 時節柄「あじさいの森」という詩があった

    あじさいの森   

あじさいの森へ行く                                                           雨の色が すべての花びらを                                                       通過して 土のうえを青くながれる

花びらを食む                                                             一頭の蛾の幼虫                                                                   月の黄土色に染む

花びらがすべて                                                            藤色の蛾へかわるとき                                                         雲は 海辺を巡礼する黒衣の女の                                                    行列のように 空を渡っていく

色彩は世界の外にあり 水のふる                                                    透明な空へ あじさいが飛び立つ 

            青柳さんの透視できるこころの目からはいつも新鮮な喜びが届けられる 次の詩「月華」もそうだ

    月華 

無数の水紋                                                              花のしるしのような 月の表面を                                                            めぐる 光とかげの境界

そのうえで 羽搏いている                                                       光にも かげにも属さない                                                         ゆらぎのなかにしか                                                                             生存できないもの                                                                           薄羽かげろうの 虚数の                                                                            花のうえに透ける 冬蝉の羽

世界があることに 秘されている                                                                       思いのかたち 水の指紋の                                                                          ような月華 

            比較できる生存を認識できるうつくしいことばではないかと 羨ましい 

詩集「衣」より引用させていただきました                                       

              

               

                                                                                                                                                

コメント (2)
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追悼詩「ダイバ川の別れ」わが心のレリーフに刻む

2024-02-19 20:44:25 | 
一日たりともあなたを忘れたことはありません
あなたとは今も現在進行形です

    ダイバ川の別れ


マッチュ・クーヴォさんが指さしたあたりに
土筆がまとまって背を伸ばしている
土手のベンチに腰掛けて
ぼくらは数冊の詩誌を開いていた
見ず知らずの者同士を引きあわせたのは
詩の言葉の力だった
運命が
真新しい地図をぼくに開き
ダイバ川のほとりに引き寄せてくれた

マッチュさんが情熱を注いでいる三都交流朗読会
明日の開催をひかえて
マッチュさんの瞳が輝いている
行動する勇気が人の心を動かす
才能だけじゃダメなんだ
僕は彼のいくつかの実績にうなづいた

近所の老人に声をかけられて話している間
ぼくはマウント・フジを眺めていた
ここ数日で頂上のあたりは
白衣のような雪になっている

明日はいい会になるといいね
言葉に感情をのせようとすると
上滑りして溺れてしまうんだよ
感情に言葉をのせるほうがいいんだ
どう思う?
ぼくは なんとなくわかる としか応えられなかったが
詩は繰り返し声を出して読む
というマッチュさんの口癖が理解できた

ふざけながら遊歩道を歩いてくる
集団下校の子どもたち
ハコネ・マウンテンからの風がひんやりとしている

では明日 
握手をして立ち上がった
ぼくはあの場所にゆき
土筆を数本摘み
ハンカチでくるんだ
振り返ると
雄大なマウント・フジを背に
家の前でマッチュさんがまだ立っている
ぼくはさっき握った手のぬくもりを振った
Good Luck
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  町

2023-10-07 20:45:32 | 
   

僕らしく と言っていた人は
今頃どうしているんだろう

めずらしい花のたよりぐらい
送ってくれてもいいのに
いまだに音沙汰もない

アジサイ色の商店街で
奥さんと娘さんに出会った

大学受験の合格祝いを買いに と
二人は駅に向かって行った

僕は馴染みの喫茶店に入った
マスターがテレビの「素人のど自慢」を見ていた
焙煎の香りがしている

商店街の有線で音楽が流れている
チキチータだ
君は どうしているんだろう
ときどき
声が聞きたくなる
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