goo blog サービス終了のお知らせ 

ハッチがいた日常

夫は病死、仕事も辞めて被災猫ハッチと暮らしたけれど、10年で終わってしまった。これからは本当の一人暮らしの日々。

映画「太陽」

2006年08月16日 15時59分12秒 | 映画

 今朝、夫と大喧嘩しました(またです、嫌ですね)。彼の横暴に、私は「このテロリスト!」と怒鳴っていましたが、本当に腹が立つのです。私が新宿サザンテラスの「みやざき館」で買った柚ゼリーの袋を投げつけられ、うち一つが無惨にも壊れてしまいました。暴力をふるうのは絶対に許せないです。こうなったら、家出してやる!とばかりに、銀座の映画館に直行しました(水曜日はレディースデーだったので)。
 30分前に銀座シネパトスについたのに、チケットを求める行列が長く、11時上映は立ち見になるかもしれないのを覚悟し、やっとのことで館内に入ると、最後列の端から一つ目に空席を見つけて何とか座って見られました。
 先日、NHKの深夜にやっていたあの博多の屋台のイッセー尾形が、終戦直後の天皇ヒロヒトを演じるのです。でも、見事でしたね。とても特徴をつかんでいて、好感が持てました。状況設定にちょっと違和感があるシーンもありましたが、監督はロシア人です。ここまで撮れたらたいしたものですよ。全編、薄暗いシーンで統一されていたのは、映画館のせいではなく、オリジナルでしょうか。まるでレンブラントの絵の中のようでした。音楽も抑えたものを使い、特にバッハのチェロ組曲みたいなのが印象的。でも、最後のほうではそのバッハのチェロが、ショスタコーヴィッチのシンフォニーみたいなのに代わっていくのは、これもロシア人だからかな、あーあと思ってしまいました。映画「太陽」のサイトはこちらです。
 実は私は、天皇制とか帝国主義は大嫌いですが、個人としての天皇ヒロヒトは好きなんです。どういうわけか、高校の図書館で「天皇ヒロヒト」を読みふけっていたのです。彼の苦悩が伝わってきたような気がします。
 シュールな映画でしたが、なかなかの力作です。人気があるようで、今日はとっても混んでいました。80代以上の、戦前戦中と、「天皇陛下万歳!」といっていた人たちが見たら、どう思うのか、知りたいです。
 昨日、NHKの討論番組をずっと見ていました。日本とアジアというテーマでした。小泉首相の靖国参拝を賛成する人が多いのには、幻滅してしまいました。そして、若い人たちが、歴史を知らないまま思い込んでいることも多いのには絶句でした。民主主義というのは、戦後はじめて日本に入ってきたもので、戦前は帝国主義、選挙権は女性にはなかったのです。国民総意の政治家でも軍でもなかったのを知らないなんて・・。ひとつ注目したのは、ある人が、北朝鮮が戦前の日本とだぶると言っていたことでした。暴挙に出て戦争に突入、確かに日本はそうだったかもしれません。軍部の暴走で、国を誤らせたのではないでしょうか。軍は食料は現地調達で外地に行ったんです。当然、略奪したわけです。それよりも酷いのは、食料もない外地では、餓死するしかなかったこと。戦死者の半数以上は餓死だといわれています。そんな無計画な軍の政策、許せません。
 日本は戦後61年、戦争はしませんでした。これからもしないことを誓って、アジアの信頼を得るしかないのではないかしら。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする