全国の統一地方選の知事選で唯一与野党対決となった北海道知事選であるが、与党が推す前夕張市長の鈴木直道氏が北海道知事に選出された。
鈴木氏は夕張市長時代に石勝線夕張支線を運行していたJR北海道と夕張市内を運行する夕鉄バス(夕張鉄道)が共に経営危機である事から、共倒れの危機であるという事で支援を前提にJR北海道へ夕張支線の廃線を提案し、転換に伴う支援をJR北海道から得て代替バスを運行する夕鉄バスに車両3台と20年間の運行補助を行う流れを作った。
こうした事から鈴木氏が知事になれば次々に廃線が広がると懸念し、野党系から石川氏を擁立してJRの路線維持を訴えたが、過去の逮捕歴もあり支持が伸びなかった。
夕張支線は全線夕張市内であったため夕張市だけで判断できたが、それ以外の路線は複数の自治体を跨いでおり、かつ骨格を持つ路線は国防や外交上廃止する訳にはいかず、それは鈴木氏とて頭に入れているであろう。
ただ現在JR北海道が廃止の方針を出している日高線や留萌線は骨格から外れる枝線である事から、今後道として廃止の流れに向かうのは間違いないであろう。
例えばこれまで高速化のために設立している「北海道高速鉄道(株)」を軸にして、維持していく方向の路線を上下分離方式に切り替えるなど変化があるものと見られる。 どういった方策を示していくのか、これから鈴木氏の動向に注目であろう。