大泉洋を存分に堪能できる「大泉洋映画祭」前田敦子も駆けつけ華々しく開幕
『探偵はBARにいる3』公開記念として行われた「第一回大泉洋映画祭」。11月22日から開幕となったこの映画祭の初日に、銀座で舞台挨拶が開催された。
この大泉洋映画祭は、映画にとどまらず、舞台、ドラマ、バラエティへの出演、さらには小説の題材になるなど、活躍の場を大きく広げている大泉洋の主演作品の中から、ハードボイルド、ホームドラマ、コメディ、時代劇、パニック映画など幅広いジャンルにわたる珠玉の作品を厳選し、主演7作品を上映するというもの。会場は大入満員状態で、主役の登場を今か今かと待ちわびる熱気が漲っていた。
ここで、様々なジャンルの作品で人々を魅了し、幅広い層に愛されるエンターテイナー、さらにこの映画祭の主役である大泉洋が華々しく呼び込まれると、会場後方のドアから手を高々と挙げ、大泉が堂々と登場。「洋ちゃぁぁぁぁ~~ん!!」という黄色い声援があちらこちらから飛び、それに一つ一つ「ありがとう!ありがとうございます!」と応えながら通路をステージに向かって歩いてくるその様は、まるでハリウッド俳優のよう。
大泉が壇上に上がると、“世界一の大泉洋ファンであると自ら公言している人物” としてゲストの前田敦子が呼び込まれた。大泉は「ありがとう、どうもありがとう」と握手を求めながら「こんな豪華なゲストにお越しいただき、映画祭に華を添えていただいて本当に嬉しい」と喜びをコメントした。
「この度は『第一回大泉洋 “国際” 映画祭にお越しいただきまして、本当にありがとうございます。この映画祭は世界 “四” 大映画祭の一つと言われておりますが、華々しく開幕したなという気持ちでいっぱいです。厳選な審査の末選ばれた7作品が、これから1週間にわたって公開されることになります。本当にどの作品が賞をとっても不思議ではなく、一体どの作品がグランプリを獲るのか、皆さんにも楽しみにしていただけたらと思っております。この『大泉洋 “国際” 映画祭』を皆さんで盛り上げていただいて、楽しんでいただけたらと思っております」と先ずは大泉から挨拶。
前田も「今回はファンとして参加させていただけて本当に嬉しいです。私、大泉さんと大泉さんのファンとの絡みを見るのが大好きなんです」と挨拶するが、ここで思わず前田が「大泉」と呼び捨てにしてしまうひと幕が。大泉はもちろん、会場中が爆笑となり拍手が沸き起こると、「ダ~メですよ、ここで呼び捨ては! “大泉洋映画祭” の大泉洋ですよ?その僕に『大泉の』って言ったらダメでしょ(笑)」と大泉も笑いを堪え切れない。「地名じゃないんだから!」。
話が本題に戻ると、前田のいう “絡み” が何を指しているのかが明らかに。“絡み” とは、ファンが大泉に対して「キャ~~~ッ!!」と反応することを指していたらしく、それを知った大泉は訝し気な表情で「別にこれ、コントじゃないから(笑)。皆さんは本当に僕が出てきて嬉しいから『キャ~~ッ』と言っているのであって、それを絡みと言うのは止めて欲しいな」と苦言を呈するも、前田は笑いを堪え切れず「いい感じの意思疎通ができているんだなあと・・・(笑)」としどろもどろ。大泉は「意思疎通というか・・・ファンですからね?練習している訳ではないんですよ?お金を払ってやってもらっている訳でもないですからね?」と噛みつくが、前田は一向にひるまず、さらに「以前もファンクラブのイベントにお客さんとして行かせてもらいましたよね?」と続ける。大泉は「あれはファンクラブのイベントじゃないんですよ。『大泉ワンマンショー』ですよね?あれはね、もう少し広く門戸を開いていたんですけど、ファンクラブだけでチケットがなくなってしまったというだけで」といい具合に大泉の引き出しをひっかきまわしながら開けていく前田。「めちゃくちゃ歌、歌ってらっしゃいましたよねー、あの時」と前田が振ると「『なんであんなに歌うんですか?』って文句言って帰りましたよね。まあ、“大泉ワンマンショー” だからね」と不満げに返しつつも、「今日はよく来てくれたね。これに来てくれるのは、きっとあなただけだと思う。ありがたいよねえ」と感謝の意を述べる大泉。前田が「一番に声を掛けていただいた」と嬉しそうに言うと、大泉は爆笑しながらも前田しか話を受けてくれる人はいなかっただろうと恐縮しきりの様子を見せた。
この映画祭が開催されることを初めて聞いたときの感想を訊かれた大泉は、最初に聞いたときに「『え?なに?』と訊き返した」とコメント。それを伝えたマネージャーも半笑いの状態で、なんとも言えない “シュールな時間” が流れたという。自身の出演した映画が毎日上映されるということであればいいんじゃないの?というノリでOKを出したらしいのだが、今日家を出てくるときに義理のお母さまから「今日『大泉洋映画祭』っていうのがあるんですってね。すごいですねえ、洋さん。個人の名前がつく映画祭が開かれるって、そうないんじゃない?」と真面目に賛辞を述べられ、返す言葉がなかったというほのぼのとしたエピソードも披露された。
“大泉洋ファン” を公言する前田は、大泉の魅力を「みんなの大泉洋さん」と評し、「誰にでも明るく楽しく接してくださいますし、俳優としていろいろな役をされて毎回変化していてすごいです。普通にファンです」とコメント。前田は、大泉出演作品はほとんど観ていて、『探偵』シリーズも全て映画館で観たという。役者としての大泉の魅力について問われると「現場での姿勢もカッコいいし、相談にものってくれます。悩んでいることも隠さずに見せてくれる」と絶賛し、そういう大泉の姿勢に自身も大きく救われたと語った。
大泉も前田を“応援したくなる人”と評し、「ふいに海外に出て行ってしまいそう」とその演技力を絶賛。特に前田が主演していた深夜ドラマ『毒島ゆり子のせきらら日記』を「素晴らしかった」と大絶賛。当時は前田に直接メールも送り “かなり褒めた” のだとか。さらに今回の『探偵3』についても、「難しい役だと思う。バカっぽいんだけどちゃっかりしているずる賢い感じ、でもそういうのもあっさりやってのけてしまう。あっちゃんが出演してくれて本当に嬉しかった。非常に厚みが増した感じだよね」としみじみと褒め称える。褒められた前田は「本当は私が大泉さんを褒めないといけない時間なのに・・・ごめんなさい」と委縮気味になるが、「いいんだよそんなの、俺が話したいんだから」と大泉。前田に気を遣わせないようにしたとも、ただの本音ともとれるコメントで返す大泉に、前田も「そう。大泉さんが喋ることに意味がある」と半笑いで返す。二人の仲の良さが垣間見える。
ここで「第一回大泉洋映画祭の最優秀主演男優賞」が発表されることに。主演映画しか上映されない映画祭での最優秀主演男優賞の発表という状況に、会場は爆笑。まさかの初日に発表されるというのも映画祭としては異例中の異例である中、前田敦子が賞のプレゼンターを務めることになった。封筒を受け取った前田が、封を開け「第一回大泉洋映画祭 最優秀主演男優賞は・・・」と読み上げると、思わず盛大なファンファーレが流れ会場はまたも大爆笑。「・・・大泉洋さんです!!」と華々しく発表されると、会場からは笑いと拍手が巻き起こり、大泉は感極まり口元を押さえる。さらに前田から大泉にトロフィーも授与された。
このトロフィーは、見ての通り大泉洋その人をかたどったものとなっているが、まさにこのイベントのためだけに制作されたもの。「大泉洋映画祭」のポスターにあるビジュアルをかたどり、制作期間1週間をかけて作られた、立派な黄金のトロフィーである。
受賞の喜びを訊かれた大泉は「自分でも予期していなかったものですから…正直驚いています。この栄えある『第一回大泉洋 “国際” 映画祭』で、最優秀主演男優賞をいただけるなんて光栄です」とあたかも映画祭の授賞式の想定で挨拶。だが、すぐさまいつもの大泉節が炸裂する。
「僕をそのままかたどったようなトロフィーですが・・・髪型に若干の“大仏感” が出ていて、もう少し細かく作りこんでくれるとよかったな、と思います」とトロフィーへの不満が噴出。さらに『探偵』シリーズの配給会社である東映に対し思うところもあるようで、「今日ここに上がる直前にあった打ち合わせで、前田さんに読んでもらう封筒の中身を見せて『ここに大泉洋って書いてあるんで』とかそういうのを僕の前でやってほしくなかった。もう少し重々しく東映さんにはこのイベントに臨んでほしかったです。僕が会場に入るなり東映のスタッフさんが『見てください、このトロフィー、いいでしょ』と嬉しそうに見せてくるし。東映のこのイベントに対する茶番感が酷い!」と出るわ出るわのぼやきのオンパレード。だが「おそらく日本の俳優界でこのイベントをやるのは僕だけだと思う。今後マネする人も出てこないと思う」とこの唯一無二のイベントへの謝辞を笑いを交えつつ述べ、ゲストとして登壇してくれた前田には「本当にありがとう。次回もし “前田敦子映画祭” をやることになったら、僕行くから。プレゼンターとして『最優秀主演女優賞は・・・前田敦子さんです!』って読むから」と伝えるが、前田は爆笑しながら「・・・恥ずかしい」とあっさり回答。「恥ずかしいとはなんだ!この栄えある賞に!!」と返す大泉だったが、なおも笑いが止まらない前田は「大泉さんだからこういうのが形になって・・・スゴイですね」と最後には大泉を絶賛。大泉も受賞の喜びを全身で表現した。
そしてここでフォトセッション。カメラを向ける記者陣に対し「全世界からお越しいただいています。日本の方ですか?」と問いかけ続ける大泉。「あまりヨーロッパからの方が見えませんね。あ、日本の方ですか?」と繰り返しているうちに、中には外国語で目線を依頼する記者も出現し、会場は終始笑いに包まれる。
舞台挨拶も終盤となり、最後に前田、大泉より挨拶が述べられた。前田は「大泉さんは『探偵1』よりもずっとカッコよくなっていると思います。ぜひ映画館に足を運んで『探偵3』を楽しんでください」と挨拶。図らずもここで『探偵はBARにいる3』公開記念で開かれた映画祭イベントであったことを思い出させられた。すると大泉も「果たしてこのイベントが『探偵はBARにいる3』の宣伝になっているのかよくわかりませんが、東映さんがやれっていうんで」とコメント。横の前田が「確かに」と思わずツッコミを入れてしまうと「『確かに』って言うの止めて!俺忙しい中やってんだから」と鋭く返し、会場は爆笑の渦と化したが、会場にいた人間が全員「確かに」と心でツッコミを入れていたに違いない。
「『大泉洋映画祭』なんてバカバカしくやっていますが、今日から毎日私が出た作品7本をまた映画館で観てもらえるというのは本当に嬉しいです。一度公開された作品がまたこうして上映してもらえるということはまずないので、本当は私も観に来たいなと思っているくらいです。12月1日公開の『探偵はBARにいる3』もぜひ劇場で観ていただけたらと思います。少しでも多くの方に観ていただいて、このシリーズを4、5と作っていくことができたら、こんなに嬉しいことはありません。このような栄えある賞をいただけたのは皆さまのお陰です。本当にありがとうございました!」と最後を締め、授賞式は幕を閉じた。大泉は最後まで大声で「ありがとう!ありがとうーー!」と声援に応えながら会場を後にした。
「大泉洋映画祭」は11月30日まで開催。
開催概要
大泉洋映画祭
【日時】
2017年11月22日(水)~30日(木) 連日18:30~
※期間中1日1作品上映
※11月22日のみ、キャストによる舞台挨拶あり
【上映作品および上映スケジュール】
▼11月22日(水)・23日(木・祝)
「探偵はBARにいる」
(2011年9月10日公開・125分・配給:東映・PG12)
▼11月24日(金)・25日(土)
「探偵はBARにいる2 ススキノ大交差点」
(2013年5月11日公開・119分・配給:東映・PG12)
▼11月26日(日)
「しあわせのパン」
(2012年1月28日全国公開・114分・配給:アスミック・エース)
▼11月27日(月)
「グッモーエビアン!」
(2012年12月15日公開・106分・配給:ショウゲート)
▼11月28日(火)
「青天の霹靂」
(2014年5月24日公開・96分・配給:東宝)
▼11月29日(水)
「駆込み女と駆出し男」
(2015年5月16公開・143分・配給:松竹)
▼11月30日(木)
「アイアムアヒーロー」
(2016年4月23日公開・127分・配給:東宝・R15+)
レポ読んで大爆笑しちゃいました。涙は出るし笑いすぎて苦しいもの
今日の、テレ朝の情報番組で少しだけ観ました。
このトロフィー大泉さんに似てるし、髪型もいい感じ。大仏感はよくわからないけど。
前田敦子ちゃんの話を読んで大泉さんってほんといい人なんだなぁとつくづく思いました。東京に来た頃は苦労したみたいだし。北海道ではものすごく人気があっても、東京では素人同然だったと思うんです。自身の経験で周りの人に気使いが出来るんだと思います。
大泉さん、そしてナックスさんに出会えて本当に良かったです。永遠にファンでいます。