検証・電力システムに関する改革方針

「自然エネルギーですべての電力をまかなう町」の第2部です。

半径で線引きは非科学的 連載小説148

2012年11月08日 | 第2部-小説
  図は145回でも使った文部科学省が公表した福島第一原発周辺の放射線量の積算線量、水素爆発から2012年1月まで航空機モニタリングによる放射線量です。再度の使用で申し訳ありませんがこの飛散はしっかり理解することが大切。

 風と地形の影響を受けた放射能は福島第一原発から北西方向に流れ、高濃度汚染は30キロメートルを超えています。この測定で分かる通り、汚染は円形に均等に及ぶのではない。これは気象を少し知っていれば常識的な知識だ。にもかかわらず政府は半径20kmから30kmという具合に機械的に避難指示を出し、立ち入り制限をしている。これも住民生活を大きく侵害しているといえます。

 やはり実測をして守るべき人はしっかり守り、避難するほどでないのであればしっかり根拠を説明して生活を守るようにしなければいけないです。半径で被害を線引きするのは非科学的であり、風向と地形によって汚染範囲は変化するということ。

 しかも冬は西風が吹くが低気圧と前線がある場合、風向は違います。気象状況によって被害地域はまったく違う。そう考えると原発は始末に負えない代物だということが簡単に理解できます。

 2012年夏、電力は関西を除いてすべての原発が停止した中で需要をまかなった。原発は再稼動させなくても大丈夫を証明した。その実績に立てば原発は廃炉にしても困ることはありません。