困惑するとら。爆破のリミットが迫ることもアナウンスされた。(コイツらが、どうなろうが、知ったこっちゃねぇぜ! 知ったこっちゃねぇがぁっ)「ええいッ! めんどくせぇなぁっ!!」とらは結局3人を抱えて廊下を爆走して行った。
「ニコラス、マルコ、聞いてる」ヘレナは最後の通信を繋ぎ、地上の二人の博士と話し出した。「逃げなかったのか?」驚くニコラス。背中の傷をカメラに見せるヘレナ。ニコラスとマルコという名だった博士は目を見開いた。「データはちゃんと持っていってね? 対白面兵器開発の為に!」「勿論だ」応えるマルコ。「7歳だった息子が死んで、悔しかった」ヘレナは失意の中、知ったメタモルフォーゼの生命力に魅せられたことを語った。「だけど、残念ながら今の科学の力には」咳き込むヘレナ。「でも、人間に、メタモルフォーゼを打ち破る力があるとしたら。それは理不尽なことに怒る心。そして、他の者を命を懸けて思いやる心の中にあるのかもね」「ヘレナ」名を呼んだニコラス。「貴重な報告をありがとう」礼を言ったマルコ。二人は厚沢達、自衛隊員や紫暮に囲まれていた。「現時刻を持ってHAMMR機関は解体となります」厚沢は告げていた。
「クッソーぉッ!!」叫んで施設内を疾走するとら。「今日は、何が食べたい? ポール」ガスに包まれ、項垂れて呟くヘレナ。施設は爆破された。「でぇええええっ!!!」爆炎から飛び出し、潮達を放り出すとら。衝撃で目を覚ました潮は炎の中で燃える麻子を見た。「あっ! 麻子ぉーッ!!」炎に飛び込もうとしてとらに掴まえられる潮。「待てよ」「何言ってんだ?! 麻子がっ、麻子ぉおおッ!!」「だから待てって言ってんだろ?」炎の中から足が無くなり、造形が簡単になってきた麻子が飛び出し、そのまま滑空したとらの頭にくっついた。「これ、ワシの毛て作った人形」麻子人形はとらの髪に戻った。
6に続く
「ニコラス、マルコ、聞いてる」ヘレナは最後の通信を繋ぎ、地上の二人の博士と話し出した。「逃げなかったのか?」驚くニコラス。背中の傷をカメラに見せるヘレナ。ニコラスとマルコという名だった博士は目を見開いた。「データはちゃんと持っていってね? 対白面兵器開発の為に!」「勿論だ」応えるマルコ。「7歳だった息子が死んで、悔しかった」ヘレナは失意の中、知ったメタモルフォーゼの生命力に魅せられたことを語った。「だけど、残念ながら今の科学の力には」咳き込むヘレナ。「でも、人間に、メタモルフォーゼを打ち破る力があるとしたら。それは理不尽なことに怒る心。そして、他の者を命を懸けて思いやる心の中にあるのかもね」「ヘレナ」名を呼んだニコラス。「貴重な報告をありがとう」礼を言ったマルコ。二人は厚沢達、自衛隊員や紫暮に囲まれていた。「現時刻を持ってHAMMR機関は解体となります」厚沢は告げていた。
「クッソーぉッ!!」叫んで施設内を疾走するとら。「今日は、何が食べたい? ポール」ガスに包まれ、項垂れて呟くヘレナ。施設は爆破された。「でぇええええっ!!!」爆炎から飛び出し、潮達を放り出すとら。衝撃で目を覚ました潮は炎の中で燃える麻子を見た。「あっ! 麻子ぉーッ!!」炎に飛び込もうとしてとらに掴まえられる潮。「待てよ」「何言ってんだ?! 麻子がっ、麻子ぉおおッ!!」「だから待てって言ってんだろ?」炎の中から足が無くなり、造形が簡単になってきた麻子が飛び出し、そのまま滑空したとらの頭にくっついた。「これ、ワシの毛て作った人形」麻子人形はとらの髪に戻った。
6に続く