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いくつになっても人生これから

住井すゑ いのちに始まる

2012-08-21 11:02:05 | 読書メモ

図書館で借りてきました

住井 すゑさんのエッセイ 

「いのちに始まる




中学生の頃に 「橋のない川」で衝撃を受けて以来の

ご対面です。この本も「差別」「人間」についてするどく

言及していました。

心に残る文章がたくさんあったので、メモに残しておきます。



●人間が平等であるという証拠はいくらでもあると言いましたが

どんな人間もサルから進化したということでも

証明することができます。



●その人間が賤しいかどうかなど、科学的に証明できないんです。



●区別と差別を混同してはいけません



●宗教が哲学からはずれてしまったら、もうそれは

迷信になってしまっていると思うんです。




●今の日本の政治家に必要なのは哲学だと思っています。

動物と人間の違いは哲学があるかどうかです。

哲学がない人は、まだ動物的段階ですから

政治をするのは人間になってからにしていただきたい。




●最近の政治家の中には、人間の言うべきことじゃないような

ことを言う人がいますが、あれはつまり頭が悪いんです。

進歩していないというべきかもしれません。




●ところで、人間というのは、ある一部分をもって、

それを磨いたら秀才になるとか、鋭い感覚を得るというふうに

とらえがちですが、一部ではなく、人間全体を包んでいるものは

何かということが大事なんですね。





普段は、あまり深く物を考えて暮らしていないし、

大体、いろいろなことを考えるようになったのが

ここ10年くらいのことなので、このようなエッセイを

読むと、頭の中を根こそぎひっくり返されたような気が

します。

そんな私でも、「哲学の無い政治家は動物的段階」

「宗教と迷信」など、ホントそうだよなあと

思います。この件はオウムにも言及していて

「どんなに科学的な技術を持っていたとしても

科学的に考える頭がなければだまされてしまう」と

ありました。

今更遅きに失した感はありますが、今後の座右の銘に

したいと思いました。