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毎日HAPPYDAY

いくつになっても人生これから

アメリカの論理、イラクの論理

2015-03-16 10:05:26 | 読書メモ

 

図書館で、「ロングセラーコーナー」に置いてあった本を

借りてきました。

 

曽野綾子著 

アメリカの論理、イラクの論理

 

9・11の後に出版された本でした。

あちこちに掲載されたものを1冊にまとめてあり

同じ内容を何度か読むことになります。

そのおかげでなんとなくわかってきたような気がします。

 

曽野さんいわく

イラクやアフガンの戦争は宗教戦争ではない。

先進国に対する嫉妬である。

もし、彼らに暖かい住まいと仕事を与えたら、

だれが好き好んで戦争などするでしょう。

 

電気がちゃんととおっていないところには

民主主義はない。そこにあるのは族長支配である。

(電気の後ろには水がある)

 

これは、著者が実際に現地に出向いて感じた

というか、知ったことなので説得力があります。

彼女のアフリカ諸国での活動を本で読みましたが

アフリカ大陸はお先真っ暗という感じでした。

 

そして、イラクも本を読んだ限りではお先真っ暗。

最初は何から始まったのか (ロシアの侵略がきっかけ?)

荒廃した大地と動物と同じような暮らしの中に、

ポーーンと 大量の兵器を与えられたら戦争をするしかないのですね。

 

アフリカ諸国の現状は「部族の縛り」が根本にあって

どうしようもないということだったとおもいますが、

イラクも似たようなものらしいです。

(↑ 間違っているかもしれません。あと2~3冊読んでみます)

 

以前「グリーンゾーン」という映画を見ました。

アメリカの兵士がイラクの

大量破壊兵器を探しにいくも、見つからずアメリカは

手を引く・・という内容です。

アメリカの撤退の後、平和が戻るどころか一層ひどい

部族間戦争に突入するというところで終わっていました。

 

著者の言う通り、水と電気があって教育を受けることが

出来さえすればイラク世界は変わるのかもしれないです。

できそうもないですが。

イラクって、最初はどういう国だったのでしょうか。

昔アフガニスタンに旅行したことがあるという人がいるのですが

きれいな国で、観光地がたくさんあったそうです。

 

暴力が世界に広がらないことを祈るばかりです。

 


終生ヒトのオスは飼わずー米原万里

2015-02-14 16:13:13 | 読書メモ

 

好きな作家のひとり 米原万里さんの

終生ヒトのオスは飼わず

 

図書館で借りてきました。

私、この本をずっと誤解していて 「ヒトのオスは飼わないの?」と

混同していました。

それで、2007年の出版なのに読んでいなかったのです。

米原万里さんは 2006年に亡くなっていますから、死後に

雑誌に連載されたものが出版されたのでした。

似たようなタイトルだったので、てっきりもう読んだものと思ってしまって。

 

米原さんは、のら猫や保護されて殺処分されそうな犬を何匹も

引き取って大切に飼っていましたが、この本はその飼い猫、犬騒動記

のような内容でした。

 

それぞれの猫ちゃんやワンコのエピソードが楽しく、また悲しく語られています。

まるで、人間の家族のようです。

というよりは、人間よりずっと純粋な心の交流のように感じました。

ことばは交わさないのに会話しているような場面もありました。

 

特に猫は、脳が人間に似ていて、人間の前頭葉を取ったら

猫の脳になるそうです。

道理でね~、人間ぽいですもんね~。

 

米原さんの文章は洗練されていて語彙も豊富で

テンポもよくて、全く嫌味がなくさらっと読めてしまいますが

大事なところはしっかり心に残ります。

 

ある日大事なワンコが行方不明になってしまい

何年も探し続けて結局この世では再び会えなかったという

哀しい話が書かれています。

文章は割と淡々とあっさりと感じるほどですが、米原さんの心の痛みが

じんじん伝わってきます。読み手に迫らない配慮があるのです。

 

 

ロシア語のほかにいったい何か国語をマスターされているのか

わかりませんが、膨大な言葉のタンクから選び出さるのは

やさしい言葉です。

米原さんは、うつくしい言葉だけがいいとは思っていないようで

「うつくしくないことばでも、気持ちを表すことのできる言葉は必要」

と考えていたようです。

たとえば、 ウザイ、キモイ のような言葉でも。

彼女がそのような言葉を使うことはなかったですけど。

少女時代をロシアですごし、日本のように以心伝心があるとされる国とは

違う環境で暮らした経験からの考えだったのでしょうか。

 

本の最後に 米原さんの秘書さんが猫ちゃんやワンコが

どのようになったのかを追記してくださっていて、ホッとしました。

みんな、自分の運命をちゃんと受け止めてそれなりに

暮らしていました。泣けました。

 

 

 

 

 


世界から絶賛される日本人

2015-02-13 07:04:03 | 読書メモ

日本人だけが知らない

世界から絶賛される日本人

黄 文雄著 徳間書店

 

ヘレンケラーが生涯の目標としたのは 江戸時代の日本の国学者だった

日本にも、ヘレンケラーと同じように盲目でありながら、苦労の末に

大学者になった人がいた。

それを外国の人が知っていて目標にしていた!

なぜ日本人である私が知らないのか、私だけが知らないのであって

もしかしたら、日本では有名な話なのか。

とーちゃんに聞いてみたら 「知らない」と言ってた。

とーちゃんもあてにならないから結論は出ないけど知っている人は

少ないとみてよさそう。

 

塙保己一 (はなわ ほきいち)

戦前は教科書に取り上げられていたそうです。

7歳で視力を失い10歳で学問を始め、盲人であるので

本を読んでもらい、それを記憶していった。

その後、貴重な古書の編纂をしたり、後継者を育てることもした。

 

ヘレンケラーは母から、日本に塙保己一という人がいることを

教えられ、「あなたの目標になる人ですよ」と言われて努力してきた。

 

◆◆◆

 

台湾の中学二年生の社会科教科書

「総督府は 日本統治のはじめ水道を敷設して都市住民に

きれいな飲料水を提供し、都市の地下排水工事を行った」

 

台湾の近代化の礎となったのは 日本の統治による下水道工事だった。

当初台湾の生活環境は極端に劣悪で、不衛生であった。

人と家畜が同居しており、下水道設備がなく、清潔な水は豪族が

独占しており、庶民は雨水しかなく病気が蔓延していた。

(同時期の東南アジアの国はみな同じような環境だった)

そのため平均寿命は30歳くらいだった。

インフラを整備するために、東京帝国大学講師バルトンと

弟子の浜野弥四郎が台湾渡った。

苦労を重ねて土台ができたころ、バルトンは伝染病で死んでしまい

その後20年かけて完成させたのは 浜野弥四郎だった。

台湾には浜野弥四郎の銅像がある。

コンクリート製の設備がすべて完成したのは 東京や名古屋よりも

早かった。

 

震災の時に、台湾から親切な申し出がたくさんあり、

日本が台湾に貢献した過去があるらしいとは漏れ聞いたけれど

これほどと思いませんでした。台湾の近代化の原点には

日本人の活躍があったのですね。

 

このほかにも、海外で活躍したり、貢献したりと

知らない話がたくさんありました。

こういうのって、教科書に乗せてもいいのではないでしょうか

戦争を境に教育の方法が変わってしまい、謙虚というにはあまりにも

自国民を卑下するような方向に行ってしまったような気がします。

 

海外で評価されることでやっと自信を持てるような風潮が

ありますが、日本人は日本人らしく仕事をすること自体が

すばらしいのだと、ちゃんと教育したほうがいいと思います。

 

日本にはこういう人々がいて、我々はその流れをくむ国民なのです

くらいのことを話したいですね。

 

 


アドラー心理学Q&A

2015-02-11 14:46:59 | 読書メモ

 

るりさんのブログでアドラーの言葉が紹介されていまして

私も、手元の本を確認してみたところ、

アドラー心理学のお悩み相談的な本が1冊ありました。

 

困った時のアドラー心理学

 

育児から、恋愛相談まで多種多様な相談に

アドラー心理学で答えを出して行きます。

 

他の人と同じになりたくない、違っていたいという悩み

 

あーー、これ若い頃ありました。

漠然とではありますが、たいしたこともできないのに(←まだ自覚なし)

個性的でありたいという気持ちがありました。

 

それに対しては 「普通である勇気を持つ」

ことさらに優れていなくても、他の人と違っていようと思わなくてもよい。

それは、人に合わせ個性をなくすこととは別のこと。

 

他の人が何を考えているのかわからないという悩み

 

この部分は 仕事をしている時は何度も読み返しました。

上司がはっきりしない人で苦労していたからです。

アドラーのアドバイスは普通でしたが、やはりそうなのかと

淡々と接するようにしました。

 

他の人の気持ちがわからないように、他の人もこちらの

気持ちはわからない。

相手のことは 言葉で語られたことだけを手掛かりに、

自分のことは言葉で説明する。

(結局、それしか方法はないのですよね、まあ相手も

こちらが思うほど深くは考えていないでしょう)

 

彼がメールの返事をくれないという悩み

 

私くらいの年齢になると、メールの返事は翌日や

もっと後になることもしばしばで、よほどの急用で無い限り

気にはならないのですが、若者はね~、気になりますよね~

ほほえましいくらいの悩みではありますが。

 

メールの返事が出来ないほど忙しい人はいません。

返事をしたくない理由があるのです。 (← はっきり言うよね~)

まず、自分を振り返りましょう。相手を責めて「権力争い」に

入ってはいけない。相手が非を認めても気持ちは離れてしまう

1日1回でも返事がくれば無事を確認できてよしとする。

 

押してもダメなら引いてみなってことでしょうか

 

プレッシャーに弱い

やる気が出ない

意地悪な同僚がいる

子供が家に帰ってこない

親が干渉する

 

こどもから大人まで、悩みのオンパレードです。

著者のカウンセリング経験からピックアップされているそうですが

生きるとは悩むということなのでしょうか。

アドバイスの根底に流れているのは

「相手のために生きているのではない」ということのような気がします。

自分の人生は自分の意思で決めるということを

手を変え品を変えて諭しているのではないでしょうか。

どのアドバイスも おどろくほどシンプルです。

 

 

 


脳科学とアドラー心理学

2015-02-02 07:45:08 | 読書メモ

脳にいいことだけをやりなさい

マーシーシャイモフ著

茂木健一郎訳

 

図書館で借りてきました。

 

 

序文に「この本にはコペルニクス的新事実が書いてある」とありましたが、

これね~、ほとんど「アドラー心理学」で学んだばかりの事でした。

パクっているとは思わないけど、アドラー心理学を

学んだことがある人なんじゃないかなとしか思えないくらい。

著者は脳科学者なので、脳科学者の立場からも

アドラー心理学と同じ結論が出るということなのでしょうね。

 

なにしろアドラー心理学の根本である

「誰でも今すぐに幸せになれる」という幸せの定義がそっくり。

 

「幸せを感じるには特別な豊かさは必要ない。

自分の脳がどう評価するかによって幸せ度は決まる」といっていますから。

 

同じですね。アドラー心理学では「幸せとは感じるもの」といってました。

(↑ 私の記憶では)

 

アドラーが「現在に強烈なスポットライトを当てれば、

過去も未来もぼんやりとしたものになる」

この著者は 「暗闇で頼りになるのがヘッドライトだけで

50m先しかみえなくても、正しい道を進むには十分」

 

「トラウマ的なもの」に対しても否定的なのには驚きでした。

過去は変えられない。許すことによって自分自身が自由になるとあります。

許しは相手のためのものではない、自分のため。

許すと口に出さなくても、心の中で許すことができれば同じことだそうです。 

 

そこで、脳を訓練してそういう思考にしていこうという訳です。

ただし、どれも、「言うは易し、行うは難し」です。

 

ひとつアドラー心理学の本には書いていなかった、

「人間関係をよくする実施法」が、具体的に書いてありました。

 

「ありのままの自分を受け入れて、それを少しユーモアのある態度で

見ることができると、人との関係が驚くほどうまくいくようになる」

 

アドラーさんも、「ユーモアは大切」と言ってたっけ。

(↑ すっかり、友達きどり)

 

 

脳には「楽観回路」というものがあることがわかってきた。

「幸せそう」「楽観的」という状態になって、やっと働く脳の回路のことで

脳のエンジンのようなもの。

とにかくどんな手を使っても「楽観回路」「私は幸せ回路」を

働かせることがポイント。

 

「ユーモア」も「許す」というのも「楽観回路」を動かす動力でしょうか。

 

脳科学者の本なので、脳の生理も書かれています

幸せを阻害する食べ物

砂糖、炭水化物(全粒は除く)、カフェイン

 

自然に近い食べ物を食べる、水を飲む。

 

最後の方は、ヨガやら、瞑想やら勧められて

なんだかよくわからなくなってきましたが、

「なんとなく幸せにくらしている」という位がよいのかなと思います。

 

最後にもう一つ、アドラー心理学と共通していたのは、

「他人の幸せを考える」ということでした。

脳にもいいし、周りも幸せになれる。

 

「お先にどうぞ」みたいな小さいことです

 

アドラー心理学は、私にとっては確かに、

「コペルニクス的発見」でした。

心理学は科学と書いてありましたが、本当でした。

 

そして、私の「悪くない毎日」がすごくありがたいものになりました。

 

◆◆◆

肌断食の様子。

おでこ、あご、鼻の周りはガサガサもとれて落ち着いた様子。

ほっぺは、カサカサとサラサラの繰り返し。

元々乾燥気味の人は実行しない方がいいと書いてあるところも

ありましたが、意外に大丈夫そうです。

最初のガサガサごわごわの2週間をクリアすると

だいぶ健康なお肌になってきます。

シミが薄くなるなどの目に見えた変化は

今のところありません。