川塵録

『インテグリティ ーコンプライアンスを超える組織論』重版出来!

コンプラを変え,会社を変え,日本を変える!

「非日常」を味わう仕組み化 ー四半期ごとの旅と月イチ映画と週イチ本屋

2024年09月01日 | 経営・インテグリティ・エンゲージメント
日本企業の不祥事の多くは、「感性」が鈍っているか、Speak up  する「勇気」が足りないか、のいずれか。または両方。

「感性」を磨かねばならない。会社の「常識」と考えられているものに、異を唱える感性。正義を相対化する感性。違和感を大事にする。ひっかかりをスルーしない。

じゃあどうやって「感性」を磨くか。

「非日常」を味わう。非日常的な状態に身を置く。

非日常って、以下の3つでしか顕れない。

  1. 場所
  2. モノ

■ 場所

非日常的な「場所」に行く。旅に出るとか。ちょっと違和感・抵抗感を感じる場所に行くとか。例えば:

  • 能とか観たことないのに、能楽堂に行く。
  • クラシック音楽が好きでもないのにコンサートに行く。
  • 落語詳しくないのに寄席に行く。
  • サッカー好きではないけどサッカー場に行く。
  • たいして好きでもないアーティストのコンサートに行く。
  • 茶道の意味わかんないけど、茶道体験をする。
  • 山登りしたことないけど、山に登る。
  • 絵とかアートとか興味ないけど、箱根の美術館巡りをする。
以上が、非日常的な場所に身を置く参考例。

■ 人

非日常的な「人」に会う。例えば:

  • 会社以外の人脈を広げる。
  • 仕事に繋がらない人と多く交わる。
  • 趣味を広げる。ヨガ、武道、楽器演奏、絵画、長唄、、、
  • 地元のお祭に参加する。
  • 地域の掃除イベントとかに出てみる。
  • 異業種交流会に参加する。
  • 同窓会を企画する。
  • 本を読んで感動したら著者に手紙を出して会いに行く。
  • 旧友に久しぶりに連絡してみる。
  • 恩師に電話してみる。
  • 先輩に会いに行く。
  • しばらく連絡を取っていない親や親戚と会う
  • 若手を「ヤングメンター」に任命して、奢りがてら、いろいろ教えてもらう

これらが、非日常的な「人」に会う工夫。挙げれば結構あるもんですね。

■ モノ

以上でほとんどが非日常的な状況に接することになるのですが、ダメ押しで。
非日常的な「モノ」に接する。要するに、
 (1) 目に入るモノ
 (2) 耳に入るモノ(音楽)
 (3) 口に入るモノ(飲食物)
 (4) 鼻に入るモノ(匂い)
 (5) 手に触れるモノ
を変えるってことですね。

例えば:
  • 週に一度は本屋に足を運ぶ
  • 季節に一度は大きな本屋に行く
  • 勧められた本は全部買う
  • 昔のHonzとかこちらとか、本のまとめサイトを見る
  • コンビニで普段買わないお菓子を食べる
  • 普段いかないコンビニ・スーパーに行く
  • 勧められた本は全部買う
  • 月に一度は映画を観る
  • 「とりあえずビール」ではなく別のものを飲む
  • グルメの友人と美味しい店に食べに行く
  • ネクタイ、靴、シャツ、スーツの種類を変える
  • たまに引っ越す
  • 思い切って雑誌を定期購読する
  • 定期購読していない新聞を買って読む
  • 香水を変える
  • 髪型を変える
ってことですね。

この、場所・人・モノで「非日常」を味わうと、感性が磨かれる。少なくとも鈍麻・麻痺しなくなる。

端的には、感性を磨くための、非日常に触れる仕組みとして、
  1. 季節に一回旅に出て、
  2. 月に一回は映画を観て、
  3. 週に一回は本屋に行く
ってのがわかりやすくていいと思いますが、いかがでしょうか!

これが、組織の、いい「遠心力」になる。

組織には、非日常的な体験で磨かれた「感性」から来る遠心力(定性的なベクトル)と、組織目的達成のための求心力(定量的なベクトル)の、バランスが重要。

他に、感性を研ぎ澄ますための、いい例あったら教えて下さいませ!

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