観測にまつわる問題

政治ブログ。政策中心。「保険」「相続」「医者の給与」「国民年金」を考察する予定。

私学の体質強化まったなし

2018-01-20 09:46:05 | 注目情報
風邪を引いた上、仕事が山盛りで、何故かあまり寝られず、花粉が飛ぶ時期でもないのに昨日猛烈な花粉症の症状で死にかけたせいかどうか知りませんが、朝から何となく頭が働かず、コンビニに行って気分転換してきました。読売新聞と産経新聞を買ってきました(日経はパッと見見あたらず)。

読売の一面は「経営悪化で私学助成減額」

ネットでも同様の記事があって確認しましたが、新聞の方が詳しいですね。新聞とってね、買ってね、読売プレミアム(記事の続きが見られるようです)に入ってねということなんでしょう。まだ方針が決まった段階のようですが、大学教育は無償化の話題もあって今の日本の重要テーマのひとつだと思いますので、取り上げます。

何でもこれまでホームページ上などで財務情報を公表していない法人には、助成金の一部を15%削減してきましたが、これを50%程度に拡大するようです。

財務情報の公開の自由は基本的にはあっていいと思うのですが、その大学の存続性というのは受験生にとって極めて重要な情報ですので、可及的速やかに原則公開にすべきだと筆者は思います。右肩上がりの時代にはそこまで考えなくて良かったのかもしれませんが、今の時代、子供が減っているのですから、何らかの形で縮小は避けられないはずです。今度の安倍政権の方針では教育の質も評価するようですが、放漫経営の組織の存続は難しいところはあると思います。イノベーションを目指す企業ならまだしも、大学は続くこと自体が結構重要だと思います。大学進学を目指す理由のひとつに人脈作りがあるからです。また、箔をつけることも大学卒業を目指すひとつの理由と思いますが、無くなってしまった大学の箔にそれほど効果があるとは思えません。

企業が潰れたら基本的には別の企業の製品を買うだけです。でも大学が潰れたら、在学生が物凄く困りますし、卒業生も残念な思いはするでしょう。だからと言って放漫経営で立ち直れない教育の質が低い大学を国費で維持する訳にはいきませんが、財務情報を公開することで、危ない大学を避けられるようになりますし、危ないと見られないよう大学側の経営努力が強まると考えられます。

粉飾も必ず出てくるでしょう。企業の粉飾には罰則もあるようですが、教育の財務情報の粉飾に罰則があるかどうか良く分かりません。財務情報の公開を有名無実にしないためには、粉飾データを公開した大学に厳しい罰則を与えることも必要だと思います。

名門大学なんかは別に財務情報を公開せずともまだしもどうにかなるのかもしれませんが、そこまでではない大学が財務情報が公開されてなかったら、怪しいと思った方が正解なんじゃないだろうかと思いますね。

経営分析は日本私立学校振興・共催事業団と連携して実施するようです。

教育内容の評価では、「アクティブラーニング」や教員評価の実施状況などを数値化し、文科省が5段階で判定することを想定しているそうです。アクティブラーニングに関しては「アクティブラーニングとは?生徒がより能動的に学習するための指導方法」(education-career 2016-03-31)を参照しましたが、

>アクティブラーニングとは、学習者である生徒が受動的となってしまう授業を行うのではなく、能動的に学ぶことができるような授業を行う学習方法です。

>生徒が能動的に学ぶことによって「認知的、倫理的、社会的能力、教養、知識、経験を含めた汎用的能力の育成を図る」(2012年8月中央教育審議会答申)内容だとされています。

>具体的には教師による一方的な指導ではなく、生徒による体験学習や教室内でのグループ・ディスカッション、ディベート、グループ・ワークを中心とするような授業のことを指します。

でもこれって、グローバル教育 気になるキーワード VOL.4 アクティブ・ラーニング | G-Eduでも指摘されていますが、中高などではまだ行われてきた方法だと思うんですよね。大学の広い講義室で一方通行で受動的な授業が多いことが問題なのかもしれません。大学ではゼミがありますが、(いろいろあるようですが)3年からだったり、入ったり入らなかったりする人がいますしね。筆者はこの辺のことを論じませんが、「【大学生必見!】大学のゼミに入らないメリットとデメリットまとめ」(NAVERまとめ)を見てヘエ・・・と思いました。何にせよ、講義を聴くだけでは中々力はつきませんよね。レポート提出が学生の能力形成に重要なんでしょうが、あれも剽窃が結構多いんじゃないですか?筆者もやっつけでやったことがあるような気がしないでもないですが、レポート・論文作成時の盗用・剽窃に関する注意(神戸大学経済学部・大学院経済学研究科)によると、カンニングと同じ不正行為なんだそうです(カンニングはやったことないですが)。

大学教育の質の向上を考える時、どうやってこうした不正を無くしていくかも重要かもしれませんね。その分野に詳しい先生・講師がレポートをキッチリチェックして、不正を見抜いてビシビシ指導していくとかそういうことも必要かもしれません。その分野に関する知識がないと学生が盗用しても見抜けないですからね。労力もありますから、大講義で何処までやれるかにも疑問がありますし、自分の研究を進めるべき教授が何処まで教育に力を入れられるかという問題もあるかもしれません。いずれにせよ、教育に力を入れている大学は、こういうチェックをしてこういう指導をするからこういう能力がつくとアピールすることで学生を集められるかもしれません。研究をアピールする大学があってもいいとは思いますけどね。特に理科系は研究成果が出てナンボのところがあるような気がします。


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