寺さんの【伝えたい話・残したい話】

新聞記事、出来事などから伝えたい話、残したい話を綴っていきます。
(過去掲載分は「付録」の「話・話」を開いて下さい)

(第3653話) 先生の花丸

2024年04月10日 | 人生

 “小学校4年生の担任の先生は50歳前後の男性で、児童の長所を見つけては褒める、優しい先生だった。初夏のある日、登校した教室内に四十数人のクラス全員の習字が張り出されていた。それほど上手だとは思わない私の字に何と花丸が付いていた。私なりに丁寧に書いたからだろうか? それでも私はうれしかった。帰宅後、父に早速「習字を習いたい」と言った。6年間、習字教室に通った。上達するうちに自信がつき、それまではどちらかといえばおとなしかった私はどこかにいってしまった。高校では書道部に属した。
 書道は今も趣味として続けている。子育てに何かと苦労したときもあったが、「自分ならできる」と信じて乗り越えられたのは習字の成功体験があったからだろう。”(3月7日付け中日新聞)

 愛知県豊田市の主婦・伊藤さん(74)の投稿文です。先生の生徒に及ぼす影響は大きい。これは高学年低学年を問わないだろう。少しの褒め言葉が大きな転換になる。この伊藤さんの話もその見本みたいなものです。花丸が一生に影響を及ぼした。気持ちをよくなりより励むことになる。そして今も書道を趣味としておられる。
 こういう出会いをいくつ持つかで、人生はかなり違ってくる。そしてこの出会いは学校時代に限らない。生涯機会はあるのである。ボクにしてみれば、川柳は35歳の時、ウォークについては48歳の時である。それが今も生活の大きな部分を占めている。
 そして逆のこともある。チョットしたことが元で、生涯避けることも生じる。ここは少し間を置いて、冷静に対処することも必要であろう。


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