「たぬきせんべい」の山ある記

ニフティの「山のフォーラム」が消滅したのでブログを始めてみました

【北アルプス】折立から薬師岳、五色ヶ原、室堂へ

2013-08-30 22:29:37 | 山小屋泊

                       薬師岳山荘

【日 程】2013年8月18日(日)夜~8月22日(木)夜行バス3泊
【山 域】北アルプス
【山 名】薬師岳、北薬師岳、間山、越中沢岳、鳶山、獅子岳、浄土山
【メンバ】本人、妻、次女
【天 候】19日晴れ時々雲り、20日曇りのち雨、21日雨、22日雨のち晴れ
【コース】
19日:折立(7:00)→太郎平小屋(12:00-13:30)→薬師岳山荘(16:00)泊
20日:薬師岳山荘(6:30)→薬師岳(7:45)→スゴ乗越小屋(13:00)泊
21日:スゴ乗越小屋(5:30)→越中沢岳(9:30)→五色ヶ原山荘(13:00)泊
22日:五色ヶ原山荘(4:30)→獅子岳→浄土山→室堂(11:30)

毎年続いている家族での夏山縦走は次女の休暇に合わせて8月下旬となりました。初日を除いては青空が広がることがほとんど無く、21日はひどい雨に降られるなど天気には恵まれませんでした。けれど天気が悪いせいで、初日を除いて毎日雷鳥に出会えました。特に3日目には7羽が集まっているところを見たりして、全体では十数羽に出会えました。8月下旬でも花が多く、ガスの中のお花畑は幻想的で花に生気があり美しく感じられました。天気予報が悪かったせいもあると思いますが、出会う人は少なく、2日目、3日目は人より雷鳥に出会うほうが多いようでした。最後の五色ヶ原山荘では部屋もスタッフも多いのに、宿泊は私たち3人だけでした。

昨年も利用した竹橋から出る夜行バスで有峰口に早朝着きました。折立への路線バスはちょうど19日から本数が減ることもあって、タクシーを予約していました。折立は車で来て登る人が多く、その人たちに抜かれながらのゆっくりとしたペースで登りました。この日は雲が多いものの晴れて、樹林帯を抜け展望が開けると眼下に有峰ダムが見えてきます。薬師岳方面はかなり雲が出ていて、剱、立山も雲の中でした。それでも太郎平小屋に近づいた頃には薬師岳の雲が取れて全体が見えてきました。予定では太郎平小屋に泊まるつもりで、生ビールも飲んでゆっくりしていましたが、小屋の方の話では明日は確実に雨だとのことなので、晴れている今日のうちに歩こうと、薬師岳山荘までがんばりました。薬師岳山荘に着いた時は明日から天気が崩れるとは思えないほど良く晴れていました。薬師岳山荘は13年前に薬師岳から下ってきた時には暗い感じであまり泊まりたいとは思えない小屋でしたが、2010年に新装したとのことで、小屋も綺麗、小屋の周辺の雰囲気も明るく感じが良くなっていました。小屋から南東の展望が良く、鷲羽岳、槍ヶ岳から穂高、黒部五郎、笠の頭がちょこっと見えます。夜、小屋のテレビの天気予報では明日だけでなくその先も悪いとのことで先へ進むかどうかで迷いました。

翌朝はガスでしたが、雨は降っていません。迷っていたので出発が最後になりましたが、予定通り薬師岳に向うことにしました。とても展望など期待できないと思っていたのですが、ちょうど薬師岳の頂上でガスが晴れてきて薬師岳山荘、太郎平小屋から有峰ダムなど昨日登って来た方面の展望が得られました。ここから北薬師岳まではガスの中でしたが、間山の手前ではガスの中のお花畑が綺麗でした。このあたりからガスが晴れてきて赤牛岳の展望がありました。途中で何度も雷鳥を見てゆっくりしたのが悪く、スゴ乗越小屋にあとわずかというあたりで、激しい雨にやられてしまいました。スゴ乗越小屋まですれ違う人はわずかでしたが、五色ヶ原方面から来てスゴ乗越小屋に泊まる人はけっこういました。この日は夜中じゅう断続的に強い雨が降り、屋根をたたく雨音がうるさくて時々目が覚めるくらいでした。

翌日は朝から雨、スゴの頭への登りはきつく感じられました。少し下って越中沢岳への登りも長く、妻や娘は寒くなってきてつらそうでした。雨が降り続いて道が沢みたいに水が流れるところも多く、靴の中まで濡れてしまいました。木道が出て来ると歩きやすくなってほっとするとともに小屋が近いことが感じられ少し安心します。五色ヶ原山荘まで出会った人は3人だけで、山荘に入るとスタッフの人はちょっと意外という風でした。五色ヶ原山荘は建物は大きく、小さい部屋に分かれています。風呂もあり、この日の宿泊は私たち3人だけなのでゆっくり入れました。山荘に着いた頃からようやく雨が上がり、少し山並みも見えて周辺の散策もできました。

翌日は立山室堂に12時半発のバスを予約していたので、思い切りがんばって5時前に山荘を出ました。真っ暗な上にガスで見通しが悪い中、木道を辿っているうちに分岐を見逃してキャンプ場に下ってしまいました。十年以上前に逆方向で歩いたことがあるだけで記憶もすっかり飛んでいました。しかしライトに照らされたガスの中のお花畑も幻想的でした。正しい道に戻ってザラ峠から尾根に出ると西から強風が吹き付けます。獅子岳を越えるとお花畑にそれまでなかったトリカブトとアザミの花が目立ちました。鬼岳東面を過ぎて雪渓を越え、さらに登りをがんばると突然、ガスの中に見覚えのある富山大学の施設が浮かび上がり、早くも「山は終わった」感です。室堂に向うと天気も回復してきて賑やかな観光地に飛び出しました。

 

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