「たぬきせんべい」の山ある記

ニフティの「山のフォーラム」が消滅したのでブログを始めてみました

【北アルプス】槍・穂高縦走

2012-08-06 23:06:45 | 山小屋泊

                   奥穂高岳山頂から槍ヶ岳方面

【日 程】2012年8月1日(水)夜~8月5日(日)夜行バス3泊
【山 域】北アルプス
【山 名】槍ヶ岳、大喰岳、中岳、南岳、北穂高岳、涸沢岳、奥穂高岳、前穂高岳
【メンバ】本人、妻、長女、長女の夫、次女
【天 候】5日午後雲り以外ほぼ快晴
【コース】
2日:新穂高温泉(7:00)→槍平小屋(12:30)泊
3日:槍平小屋(4:50)→槍ヶ岳山荘(9:00-12:00)→南岳小屋(15:20)泊
4日:南岳小屋(5:00)→北穂高小屋(10:30-11:10)→穂高岳山荘(15:30)泊
5日:穂高岳山荘(5:00)→前穂高岳(9:00-30)→上高地(16:30)

家族での恒例の夏山は休暇がうまく調整でき、今年4月に結婚したばかりの長女の夫も参加してくれて賑やかになりました。
私たちの行く前に雨の大キレットで滑落死亡事故が起きていたので、天気が悪かったらコースを変更しようと考えていましたが、天気には奇跡的に恵まれ、ピークを踏んだ3,000m峰8座すべてで最高の展望を堪能しました。

夜行バスで早朝に新穂高温泉に着いて槍平へ向かうと、上高地と違って歩く人が少なくて静かです。時間があるので先に進みたくなる所ですが、夜行バスでの寝不足もあるので槍平小屋に宿泊します。小屋は空いていて個室を頼まないのに一部屋もらえました。

翌日は早立ちを心がけ、日が高くなる前に槍ヶ岳山荘へ着きました。早く着いたので槍ヶ岳頂上も人が少なめでゆっくり展望を楽しむことができました。槍ヶ岳は3年前に表銀座縦走をした時、頂上へ登る日になって雨となったため登るのを断念しており、長女、次女と初参加の長女の夫にとっては初登頂でした。少なくとも槍だけでも登らせたかったので、第一の目標を果たして大満足です。槍から下って、槍ヶ岳山荘前で昼食を取り、槍ヶ岳の往復も含めるとここで3時間も費やしました。南岳小屋へ向かう大喰岳、中岳、南岳でもピークごとに写真を撮りゆっくりして展望を楽しみました。南岳小屋は大キレットへ向かう人のたまり場みたいなもので、妻や娘たちはいろいろ話を聞かされて不安感が増してきた様子です。やめようと言い出さないかとちょっと心配になりました。この小屋でもそれほど混雑はなく、運よく一区画を占拠する形になりました。

翌日はまず大キレットへの下りです。慎重にゆっくり下りますが、さほど危険を感じるところはなく、写真を撮る余裕もあります。前方に見える北穂高岳はまさに岩の殿堂で、娘たちは世界遺産みたいだと言い合っています。最低コルから登りとなり、しばらくは余裕でしたが岩にHピークと書かれている「長谷川ピーク」に至って稜線がナイフリッジとなって切れ落ち、一気に緊張が高まります。D沢のコルで一息着き、再び岩場の登りにかかります。はっきりしませんが、このあたりが「飛騨泣き」かも知れません。長女の夫は縦走が初めてでしたが、このあたりが一番怖かったとのこと。北穂高小屋の直下では大人数のグループが下ってきて大分待たされました。北穂高小屋は長女と次女と私の3人で一昨年に来た時はガスで何も見えませんでしたが、今回は素晴らしい展望でした。この展望をずっと楽しむために一度は泊まってみたい小屋だとつくづく思いました。この小屋は生ビールも有りますが、まだ涸沢岳までの岩場が残っているので、一杯だけ全員で分け合って飲みました。涸沢岳で初めてガスが上がって来ましたが、それも間もなく晴れました。穂高岳山荘では土曜日でもあり、混雑して一畳に二人になりました。ここまで食事はいつものように自炊中心で、食料が不足した時点で山小屋に頼もうと思っていましたが、結局最後まで足りてしまいました。

翌日も好天気で奥穂高岳では私としては4度目にして初めての晴れでした。ジャンダルムも初めて目にしました。前穂高岳から岳沢へ下る途中からついに前穂あたりにガスが掛かってしまいましたが、ここまで晴れたのは奇跡みたいです。岳沢へ下る途中の梯子が掛かっているあたりで、下る途中の韓国のグループの一人が滑落し、ヘリコプターで救助されるところを目撃してしまいました。もっと危険な所がいくつもあったのに、もう終わりと気を抜いたのでしょうか。最後は妻も疲れが出て、遅くなりましたが無事に上高地へ下りました。バスと電車で松本に出ると高速バスはすべて満席で、特急電車の自由席でしたが比較的空いていてゆっくり座って帰れました。

(追加写真3枚をアップしました。カレンダーの8月6日をクリックするとこの下に続いて現れます)

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