「たぬきせんべい」の山ある記

ニフティの「山のフォーラム」が消滅したのでブログを始めてみました

【奥多摩】日原川タル沢

2006-08-14 20:58:31 | 
 日原川タル沢は滝の数が少なく、特に下流部は崩壊により沢が荒れて落石の危険も大きく、つめも藪はないものの結構きついのでお奨めできません。沢の下流部は崩壊が進んで、参考としたガイドブックとは大きく異なっていました。

【日 程】2006年8月14日(月)日帰り
【沢 名】日原川タル沢
【メンバ】単独
【天 候】曇り
【コース】東日原バス停(8:40)→タル沢出合(9:50)→将門馬場(13:20)→六ツ石山(14:00)→奥多摩駅(16:00)
【参 考】奥多摩の尾根と沢(奥多摩山岳会編、東京新聞出版局)

東日原バス停から日原川の下流へ戻っていく道が分からず、川原へ下って沢支度を整えて日原川を下っていく。つり橋が見えたところで、左岸の山道へ上がり、つり橋を渡る。ここから右岸の道を辿る。この道から上へ分かれる道があったが、上へ登っていく仕事道かと思い、平行に行く道を選ぶ。ところがこの道はやがて川原へ降りて消えてしまう。沢支度なのでそのまま日原川を下って、タル沢出合に着く。

タル沢は小滝となって日原川に注いでいる。ガイドブックでは「立派なコンクリート橋が架かっている」とあったが、基盤のみで橋そのものは無い。道はあったのでさきほど上へ登っていく道を行けば良かったようだ。ここまで、ガイドブックで20分のところ、1時間もかかってしまった。この出合から沢を見あげた雰囲気はなかなか良かったのだが。

沢は非常に水量が豊富。両側が崩壊し、荒れた感じで、茶色っぽいコケが付いてヌルヌルしている。フリクションに自信が持てないので慎重に行く。最初の滝の流水部分はツルツルに磨かれており、右から巻き気味に登る。右に大岩のあるチョックストンの滝は両側とも巻くのが面倒なので、滝の裏側に回り込みながら強引に登ったが、流水をまともに浴びてしまった。

やがて巨大な堰堤が見えてくる。平成15年度と銘板にあり、コンクリートの表面に鋼板が貼り付けてあって、黒く塗られた重厚な作りである。何かの建物かと思ったほど。こんな贅沢な堰堤が必要なのだろうか。堰堤を越えると上はほとんど土砂で埋まっていた。この堰堤の上と下で親子の鹿を見た。この上は広大に開けた沢の一部に水流が流れているといった様子になっている。これまで40本以上入っている奥多摩の沢だが他には無いスケールの大きい景観といえる。石積みの堰堤が二つ見られる。このあたり、ガイドブックではわさび田があったあたりと思うが、大量のガレに埋まってしまったのだろう。

やがて右にガレた涸れ沢を分けると、沢は狭まって屈曲し、ようやく奥多摩の沢らしくなる。ゴルジュ状になって二段の滝が現れる。左から登る。その上にも小滝が二つほど続き、簡単に登れる。さらに階段状のナメ滝を登っていくと、7mほどの斜瀑がある。これは右手の乾いたところを登る。滝らしい滝はこれで終わってしまった。

沢床はガレになり、やがて右に小屋が見え、左右にわさび田が現れる。わさび田が終わったあたりから沢の両側にネット(害獣除け?)が見られるようになる。ガイドブックでは左の尾根に取り付いたようだが、右の支尾根に登る。結構きつい登りをこなして行くとタル沢尾根に合流し、さらに頑張って上がって行くとちょうど将門馬場と標識のあるところに登り着いた。

石尾根縦走路を辿っていくが、途中六ツ石山や三ノ木戸山に寄る。三ノ木戸山の山頂の少し先にネットで囲われた場所がある。近くによって覗き込むと番号の入った色分けされたテープの付いているピンが地面に大量に差してあった。何かの実験だろうか?ここから左へ斜面を強引に下って、縦走路に戻った。曇ってきて雨が心配になったが最後まで降られずにすんだ。

山域別山行一覧 形態別山行一覧