まこの時間

毎日の生活の中の小さな癒しと、笑いを求めて。

戦艦 三笠

2009-08-05 | 暮らし
近くにある「時代村」が、「元気劇場」という名で、リニューアルした。
そこにある軍艦「三笠」を見に行こうと両親を誘った。
生憎の雨だが、父は杖と傘を持って、行く気満々。
父は海軍志願兵だった。
特攻機地鹿屋航空隊に所属していた。
幸いと言っていいのか、父は若くて特攻には出ずに戦争は終わった。
戦争というと、父にはどんな思いがつまっているのか。

「坂の上の雲」のロケが9月にある。
ロケ用に実物大で造ったらしい。
日露戦争の話だが、父は司馬遼太郎の全7巻を1週間で読んだらしい。
面白くて、一日一冊のペースで読んだのだとか。
常々、晴耕雨読と言っているので、
その頃はよほど雨が降っていたのだろう。

母は「坂の上の雲」のドラマのポスターを見て
「おくりびとの人や・」と、本木に反応していた。



主砲の下で、「38口径や。いや40口径・・」とかぶつぶつ説明していた。
わたしは、口径より、父と主砲の光景の方が興味があった。



副砲の中。
照準を合わせる者と弾をこめる者がいるのだろう
大きくてひとりでは扱えそうもない。
しかし、この照準はどれだけ精巧だったのだろう。
めくらめっぽうというかんじだ。
きっと、めくら滅砲




帰りに「菊の御紋が見えるように撮れ」と、言う。
まだ、天皇崇拝なのかい。
おまけに、傘と杖を持って戦艦の階段を下りるのをみているとはらはらする。
「滑って落ちて怪我せんといてや。父が三笠で怪我しましたなんてことになったら申し訳ないわ。」
「そんなんで、入院したら戦後ずっと病院におったんかと思われるわ」
「太平洋戦争と違うやろ」
「ふわっふわっ・・」やたら、嬉しそうに笑っている。
きっと、女優のような娘といることが嬉しいのだ。




吉永小百合がロケ前に視察。
彼女は出ませんよ。