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【公的年金基金運用、高パフォも問題はこれから…】リスク投資手仕舞い、「戻り地獄」ダメージを最小化せよ④

2018-02-05 00:00:41 | 日本

前回からの続き)

 米市場、風雲急!―――2日、株大幅安そして・・・長期金利急騰2.84%! これけっして高値警戒の調整ではないし、雇用統計結果が良かったからでもダラス連銀総裁が利上げ継続をほのめかしたからでもありませんよ。米債務のすさまじい膨張を超~嫌気したマネーが一斉にアメリカから抜けようとしていることの表れですからね!?

 ・・・さて前回、アメリカでまもなく必然的に開始される(!?)QE4(米FRBの量的緩和策第4弾)前後で各資産の価額は、

 QE直前:株↓、債券↓、長期金利↑、ドル/円↓、原油↑、金↑

 QE直後:株↑、債券↑、長期金利↓、ドル/円↓、原油↑、金↑

となるだろうという個人的な予測を書きました。本当にこのように動くと仮定した場合、わたしたちの大切な年金原資を預かる公的年金基金(GPIF年金積立金管理運用独立行政法人)は、これを殖やすため、いや少なくとも損失を最小限に食い止めるために、どのような運用をしていくべきでしょうか。

 ここであらためてGPIFの現行運用方針のスタートに当たる「発射台」(2014/10/31:新運用方針発表日の各資産の価額等)を確認しておくと・・・

 日経平均:16413.76円、TOPIX:1333.64、ダウ平均:17390.52ドル、S&P500種平均:2018.05、円/ドル:112.32

となっています。GPIFはこの発射台から「ハイリスク・ハイリターン」の運用に乗り出した―――株や外債といったリスク資産のポートフォリオ配分を高めるべくこれらを買い上げていったとともに、日本国債などの安全資産の割合を引き下げていきました。ということは、上記発射台・・・よりは相当程度、高い水準がリスク投資の成否を分ける損益分岐ラインと考えられます。

 ・・・で、これらの足元(22日終値ベース)の数値は、

 日経平均:23,274.53円、TOPIX:1864.20、ダウ平均:25520.96ドル、S&P500種平均:2762.13、円/ドル:110.17

です。日経平均とTOPIXは発射地点から約40%上がりました。為替ですが、まあちょっと円高ドル安(1ドル約112円→約110円)になったものの、S&Pも約4割上がっているので為替差損を差し引いても米株の運用では十分なリターンを得られたことになりそうです。うーん、見事(?)。いくら「これ超緩和的な金融政策で人為的につり上げただけだろ」とケチつけたところで結果がすべて。だから少なくとも―――つまり米QE4がいよいよ意識されつつある(?)現時点までのGPIFの運用成績は良好だったと評価するべきでしょう。経済成長とか実質所得などといったファンダメンタルズ面は別にして、このあたりに限れば「カブノミクス」(アベノミクスの私的造語:取り柄は「株のみ」)が胸を張れる成果といえそうです(?)。

 さ~あ問題はこれからです。GPIFとしては、上記、米経済動揺の大波動のなかを巧みに泳ぎ、成功裏に積み上げた資産評価額をできるだけ高い水準に保っていく―――最悪でも上記発射台時点の価額を下回ることのないような運用をしなければなりません・・・。それこそ本稿のタイトル「『戻り地獄』ダメージを最小化せよ」ということですが・・・

続く

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