なんでも内科診療日誌

とりあえず何でも診ている内科の診療記録

どこまで糖尿病の治療ができるか

2013年03月04日 | Weblog

 50歳男性が1週間前から調子が悪いと内科外来を受診した。今日の担当は大学病院の応援医師だったが、血液検査で高血糖があり、相談された。血糖300mg/dlでHbA1cは13%だった。尿ケトン体(2+)だったが、血液ガスでアシドーシスはなかった。

 もともと脳性麻痺があり、手足が拘縮している。右中大脳動脈領域の脳梗塞があり、左片麻痺もあるが、なんとか歩行はできた。母親とふたり暮らしで、入院が必要とお話しすると、母親に聞いてほしいという。自宅に電話してみると、真っ先にお金がかかるという話がでた。母親の年金生活なので、余計な出費の余裕がないのだろう。それにしても血糖が高いので、とりあえず2週間の予定で入院してもらうことにした。インスリン強化療法を開始するが、自己注射はできないので、その後は経口血糖降下剤に切り替えていくしかない。患者さん本人の理解力の問題もあり、ある程度までの治療にならざるを得ない。

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